悟性・理性

メメント・モリ自問自答
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人間の認識能力

哲学で根底に流れている説に

人間には本質は決して見えない

っていうのがあるんだ

それこそ古代ギリシャの

ソクラテスさんやプラトンさんでさえ

そう主張しているぐらいだもんね

その見えていない本質ってものを

どうやったら

知ることができるのか?

そこのところが解明することが

哲学の永遠のテーマ

ってことでいいかもしれない

物理学者が

ミクロの世界の法則や

宇宙の世界の法則を調べようと

躍起になっているように

この世の中(世界)は

どういう仕組みで成り立っているのかを

考えるのが知的生命体の

『業』なのかもしれないよ

では 世界っていうのはなんだろう? 

西洋の哲学にはよく

『神』って言葉が出てくるけど

これってけっして

雲の上で杖を突いて髭を撫でてるおっさん

のことじゃないみたい

たしかに キリスト教の神と

同一視しているような発表もあるけど

基本は『神』=『世界』って

考えていいんじゃないかな

だから哲学で神を語るっていうのは

結局 『世界』探しの旅ってことなんだと思うんだ

神=世界みたいに

人によって『世界』を語るのに

色々な言葉を使うもんだから

哲学がややこしいってことになるんだろうね

『神』(全般に使われている)

『本質』(古代ギリシャ)

『物自体』(デカルト)

『意志』(ショーペンハウアー)

『事実』(誰か忘れちゃった)

まだまだあるもんだから

困ったもんだ

そのうえ この本質でさえ

二元論(理神論)か一元論(汎神論)かって

未だに議論されている

(一元論はこの宇宙そのものが本質(神)そのものだよって考え

二元論はこの宇宙は世界の外にある本質(神)の投影だよってことかな)

そのうえ 二元論の派生(?)として

「質量を持たない純粋形相=『神』(不動の動者 第一動者)」

なんてものまで出てくるんだから

わけがわからなくなるよ

ただ この質量を持たない純粋形相って考えかたは

素粒子論の素粒子の考え方に

似ているような気もするけどね

(素粒子の標準理論だと光子やグルーオン〈強い力だね〉は

質量を0としているらしいんだ)

なんにしても

人間の認識能力なんてものはたかが知れている

そういうことかもしれないんだ

理性

人間の認識能力の低さを嘆くのは

ひとまず棚上げにして

理性ってものが人間の考える能力

だってことにしてみよう

では どうやって『理性』は

物事を判断していくのか? 

そんな疑問が出てくるよね

(考えるっていうのは脳の働きか

魂の働きかって問題はあるけど)

世界という

(宇宙でも世の中でもなんでもいいんだけど

やはり統一した書き方をしなくちゃこんがらがるから

『本質』ってことにしておこうか)

わけのわからないものを

人間が認識(知るってことかな)するには

外部観測装置(目・耳・鼻・舌・指〈触覚〉)を通して

初めて理解できるように

なるってことだね

と いうことは

『本質』そのものと

人間が理解しているものとは

別物だってことになる

ややこしいかもしれないけど

人間が理解できる『本質』ってものは

人間が認識した『本質』ってことで

『本質』そのものを理解しているわけじゃない

ってことになるでしょ

言い換えるなら

人間は外部観測装置を

(悟性っていうらしいんだけど)

通して得た本質の像を

あらかじめ持っている知識に照らし合わせて

『理性』でまとめることしか

出来ないってことになるよね

ということは 理性で得られた結果というものは

『本質』そのものを理性がまとめたってこと

にはならないんだよ

世界そのものを(『本質』のことだね)

『物自体』

人間が理解している世界を

『現象』と名付けて

分けている論もあるぐらいだからね

悟性

理性ってものが人間の思考中枢

ってことにしてみようか

中枢っていうのは

おかしいかもしれない

モノを考えるところは理性

ってことにしておこう

モノを考えるってことは

どんな生物だってしているよね

身近なところでは 犬だって猫だって

考えているように見えるじゃない

だから『考える』っていうのを

直接自分の生きるってことに結び付かないものを

考える能力ってことに定義してみるね

それこそ 宇宙の仕組みとか未来のことなんて

極端に言えばどうでもいいことを

考える能力ってことに

その考えるための情報を

理性に渡すのが悟性ってこと

悟性の説明ではカントさんの説が

いちばんわかりやすいように思うから

少しだけ書いてみるよ

基本は

人間の考える能力には

『悟性』と『理性』があるってこと

そして『悟性』は『感性』と『悟性』

という役割があり

理性にも

元から備わった理性と

経験によって得られた理性が

あるという4構造

五感(外部観測装置)でモノを感知

感知したものを信号として精神に伝える

伝えられるものは

大きさとか形とか色なんかの特徴

まず 人間の外部観測装置が捉えた情報を

そのまま入力するのが感性

感性の受け取ったデータを整理して

ひとつの形として組み立てるのが悟性

その悟性で統合された情報を繋ぎ合わせて

推論を立てるのが理性の役目

って わかりやすく説明するのは

難しいね

前に「車に乗っている人」

という例えをしたことがあるけど

もう少し近い状況で書けば

車みたいにガラス越しに外部の状況が

掴める乗り物じゃなくて

宇宙船とか潜水艦みたいに窓のない乗り物

そんなものに乗っているのが

人間だって考えたほうがいいかもしれない

入ってくる外部の情報は

ソナーやレーダーの情報しかない

そういった感じだね

宇宙船や潜水艦の硬い殻が

人間の身体ってこと

殻の外部受信装置が感性

その情報を内部で表示するのが悟性

その情報から判断する乗務員が理性

これでもわかりにくいな

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