シアノバクテリアから真核生物へ(再稿)

散歩の途中
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気候変動

――実際のところ生物の進化もこのあたりでとどめておけば

それほど問題は起きないということだ

だが時間の制約がある

小さなバケツでもそれこそ大量にあればと思うが

時間との戦いがそう都合よくはさせてくれない

次のステップが必要とされる――

時間との闘い?

前に言っていた星の寿命が

57億年ほどだってはなしだろうか

――ただ 問題はある

バクテリアたちのように在るがままに為すがままに

変化し続ける生物にとって

誕生してから20億年も経った星は安定期に入っていると感じられる

実際初期の頃から比べれば

温度・湿度・大気組成・地殻変動どれをとっても変化は知れたものだ

たかだか数十度の気温変動くらい己を変化させれば適応できる――

バクテリアの生存レベルは知らないが

冷蔵庫に入れても煮沸消毒しても

生きていそうな気はする

――だが 外界の変化から自分を守る道を選んだ生物たちにとっては

その許容範囲は大幅に狭められてしまう

気温変化にしても百度近い変化に適応していた生物が

個を守るために外界と戦うといった発想を手にしたとたん

数十度の変化にも耐えられなくなる

二酸化炭素濃度・酸素濃度にしたところで

数十%の変化には十分対応していたものたちが

数%の変化に消滅の危機を迎えてしまう

これは仕方のないことだ

ただ単に種が在ると言う事と己が在り続けるということとは

雲泥の差があるのだから――

そんなものかもしれない

人間ならそれこそすこしの温度変化で

まちがいなく命の危険にさらされるんだから

夏が暑く 冬が寒いといったところで

都会なら30度も変わらないんじゃないだろうか

――真核生物が誕生してから10億年近くは緩やかな気候変動が続いていた

緩やかとはいってもそれなりに変化はあったが

真核生物たちの進化速度と気候変動の速度がつりあっていた時代だ――

地質学を真剣に習ったことは無いが

生まれたばかりの地球時代に比べれば

穏やかと言ってもいい時代だったのかもしれない

――だが 解決されない疑問が一つ

それが地軸のゆがみなのか星の形成途中での反動なのかはわからない

特定の星にのみ起こるのならなんらかの説明はつけることができるだろうが

おれの知っている限りたとえその星の上に生命を誕生させないで済むほどの

少量の意しか存在しない星にも必ず生誕後一度は

それも安定期に入ってから

気候の大変動が起こる――

地球にも氷河期が来ている

いや わたしの知っている氷河期は

つい最近 もちろんこの男の話している

星や宇宙の時間感覚からしてだが

それ以前にも気候の変動は何度も起きていると

習ったことがあるように思う

――俺の生まれた星でも急激な低温化が生じた

『時』と『空』の間でなんらかの盟約があるのかもしれない

それともただ単に星とはそういうものなのかもしれない

おれたちは先のことは予測は出来るが知ることは無い

それでも不思議なことに後から振り返ってみると

まるで知っていたかのような動きがあることは多々あるもんだ――

地学の講義だろうか

はなし自体はおもしろくないことはないが

この場で聞かされるはなしとなると「?」は付く

まあ 乗り掛かった舟だ

もうすこし聞いてみるのもいいのかもしれない

どうせ暇なんだという事実は変わらないのだから

気温変化

気候の変動によって

生物の大量絶滅が何度か起こっているのは

地球もおなじこと

もっとも原因はどれもあまりはっきりはしていないみたい

(なんといっても大昔のことだもんね)

ほとんどが火山の噴火が原因だってことになっているけど

そうなるとエオの言っている

「星の形成途中の反動」ってことに

なるんだろうね

地軸の歪みっていうのか

自転軸の傾きが変わっていくのは

たしかにあるけど

それによる急激な気候変動は

あまり発見されていないんじゃないかな

暑い地域とか寒い地域が

入れ替わっていくっていうのはあるだろうけど

それにしてもたしかに気候の変化によって

大絶滅がおきていたのは

事実みたい

もっともエオの言っている

誕生から25億年くらいたった星は

わりと穏やかだったといっても

いいんじゃないかな

少し前までは

地球の25億年前から40億年ころまでの気温は

マイナス25℃から85℃の環境だって

言われていたけど

最近の研究じゃ

0~50℃くらいだったんじゃないかって

言われているもんね

たしかに50℃の温度差って厳しいけど

日本だって歴代の最低気温と最高気温を考えれば

最低気温で北海道の-41℃

最高気温で埼玉と静岡の41.1℃

(最高気温については46.3℃って説もあるけど)

日本っていうこんな限られたエリアでも

これだけの差があるんだよね

そうなると急激な変化の温度差に

高等生物は弱いって素直に納得できるかどうか

問題はあるかもしれない

もっとも太古に

暖房や冷房が無かったってのもあるけど

大量絶滅

それでも地球でも大量絶滅は起こっている

有名なところでは 5つくらい

調べたらすぐに出てくるけど

一応ウィキペディアの情報を軽く書いておくね

O-S境界 約4億4380万年前(誤差150万年)

オルドビス紀とシルル紀の境目

F-F境界 約3億7220万年前(誤差160万年)

後期デボン紀のフラニアン期とファメニアン期の境界

P-T境界 約2億5,100万年前

古生代と中生代の境目

ただし最近はK-Pg境界だったりK-P境界と呼ばれているよう

T‐J境界 約2億130万年前(誤差20万年)

三畳紀(トリアス紀)とジュラ紀の境目

K-Pg境界 約6550万年前

中生代と新生代の境目

なんといってもこれは有名だね

あの一世を風靡していた恐竜たちを

絶滅に追い込んだ事件だもの

スーパーブルームや

(火山の爆発の大型版って思ってもいいんじゃないかな)

大地の移動なんていうので

短時間のうちに気温なんかが変化した

とは言われているみたい

最後のK-Pg境界は隕石のせいだって説が

主流を占めているけどね

でも どれだけの気候変動が起こったのかはしらないけど

生物種の80%近くが絶滅するなんて

どれだけのことなんだろう

一番身近なK-Pg境界の時なんて

種としては75%くらいの絶滅だったけど

個体としては99%以上滅びたって

言うんだから

K-Pg境界から6000万年以上

もし 今大量絶滅が地球を襲ったら

人類っていうのは

どうなるんだろう?

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