地上生物

メメント・モリ散歩の途中
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生物の進化(バケツとしての有用度)

――確かに生命の絶対数でいえば

空中・地中・水中・地上

どこにでも存在できるバクテリア類が

圧倒的には違いない。

多細胞生物にだけ限っていえば

やはり水中にいる生物たちの総量はずば抜けていた――

――だが、生物の進化は

何のために行われるのか

思い出してもらいたい。

生物はただの排水装置。

進化は排水の効率を上げるためにのみ

おこなわれていることを――

そう言われれば身もふたもないが

ひとまずは素直に受け入れておこう。

――ようはいかに大きなバケツを

作れるかどうかってことさ。

そして、意を汲みだすバケツの大きさを考えるならば

地上生活者としての生物が

効率的には最高の要素を秘めている。

地上生物の進化に拍車がかけられたってことだ――

むずかしい生活環境にいるほうが

効率のいい排水装置になるって

ことなんだろう。

――こちらで言う節足動物

昆虫みたいなもんだな

そして両生類の未分化の生物が

水辺をうろつきだす。

水中の生物から襲われたときの

緊急避難場所として利用されていた水辺が

休眠時の安全な隠れ家として地位を得る。

そしていつのまにか安全な隠れ家は

安全な孵化場として使われ

しだいに生活圏の中心に位置しだす――

初めに地上に上がった生き物が

どんな姿だったのか見たことは無いが

多分手足のようなものが生えた

魚だったんじゃないだろうか。

両生類はわかるが

昆虫ってのはどうなんだろう。

――もちろん最初に上陸をはたしていた

節足動物たちのほうが

活動エリアはずっと広かったし

地上環境に適応していたはずだ。

だが進化とはおもしろい

未完成であればあるだけ

次のステップに進んでいくことが出来る――

このあたりになると

まるで知識が無い。

はなしのなりゆきにまかせるしかないだろう。

――もちろん初めのうちは

新参者の彼らは弱者でしかない。

だがいじめられっ子が

いつまでもいじめられることに

耐えているとは限らない。

弱者は弱者であるがゆえに

次の進化を突き進む力を持っているものだ。

そしてその時代の覇者たちは

完成形ゆえにいずれは駆逐されていくものでもあるのさ。

そう、哀しいかな節足動物たちは

パイオニアとしての地位だけを残して

主役の座に輝くことはできなかった――

植物の地上侵攻

はじめに地上へ上がった生物っていうのを

ざっと書いてみよう。

もっとも当時のことなんか

見たこともないんだから

書いてあることの受け売りだけどね。

4億4千万年くらいまえに

植物が地上に上がって来たって

言われている。

そこから2千万年ほど過ぎたころに

赤道辺りに大きな山脈が

出来たらしい。

地球ってのは今だって動いている

だから大陸どおしがぶつかったりはなれたりして

地形が変わっていくのは

あたりまえなんだろうね。

たかだか2000年ぐらいしか

地球を見ていないぼくたちには

地球ってじっとしているようにしか見えないけどさ。

で、山脈ができると大気の流れをせき止める。

これは気象協会の人に

聞いてもらいたいんだけど

大気の流れが遮れば雨が降るんだそうだ。

それも山脈に沿って恒常的に。

そうなれば長大な河川ができるって

書いてあるけど

本当かな?

まあいい。

だからこの河川に沿って

大陸の内部にまで植物が進んでいったって

ことらしい。

当時の主要メンバーとしては

『アーキスオプテア』という

シダみたいな葉っぱをした樹木が

大森林を形成していったそうだ。

そして森林とともに

大湿地帯ができたってことらしいね。

動物の地上侵攻

これって植物から遅れること

4千万年くらい後になるのかな

だいたい4億年くらい前のはなし。

海中にはアンモナイトが誕生したころ。

その当時地球では

歴史上の5大絶滅なんてのに数えられる

デボン期末の大絶滅ってのが起きている。

気候の急激な寒暖の変化や

海水面の後退や

乾燥化、低酸素化なんて理由はあげられているけど

じっさいのところはよくわからないんだろうね。

もっともその時に海洋生物の

82%が絶滅したって言われるから

エオの言っている

生物どおしの戦いに敗れた種が

地上に上がってきたというより

自然との闘いの敗残兵が

地上に逃げたっていうのが

正しいのかもしれない。

この頃に節足動物が地上に

姿を見せたってことだね。

節足動物ってどうしても

昆虫類って思っちゃうから

どうして海から上がってきたのかって

不思議に思うけど

カニやエビだって節足動物だからね

別に不思議はないと思うよ。

エビのしっぽとゴキブリの羽の成分は

同じだっていうじゃない。

そしてそこから4千万年ほどたったころ

やっと脊椎動物(この時は両生類だね)が

地上に上がってくる。

地上での氷河期が終わって

温暖期がきたっていうのが

一番の理由じゃないかな。

なんといっても両生類みたいに

変温動物は寒いのが苦手だもんね。

そこから5千万年ほどの小康状態を経て

いよいよ爬虫類なんてのも出てくるんだけど

それはまた別のはなし。

ちなみに節足動物が覇権を

得られなかったってあるけど

爬虫類が誕生するころには

大型化していたり

結構がんばっていたみたいなんだ。

なんといってもこのころに誕生したのが

『ゴキブリ』だからね。

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