ヒーロー

メメント・モリ自問自答
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   ヒーロー誕生

ヒーローってのになりたかったなぁ。

って、不思議なことじゃないんじゃない?

だれもが一度は通るみちだとおもうんだけど

なんて他人をまきこんじゃいけないかもね。

だけど、少なくともぼくは憧れたんだ。

だれからもとやかく言われないためには力がいる。

もともと他人に指図されるのがきらいな人間

ただ、それだけのことだったかもしれないけど

ヒーローだったらなんとかなるんじゃないかって

淡い期待をいだいてたんだろうね。

けっこう長い間生きてきた、いまでもまだ考えている

ってのは成長のない証。

ただ、憧れることとできること

そしてなった後のことも考える年齢になってしまった。

これは成長なのか衰退なのかどっちなんだろう。

そう、ヒーローがヒーローでいるためには敵がいるんだよな。

『英雄の誕生には龍が不可欠』ってやつ。

じぶんと同じくらい強くて

でもほんの少しだけ弱いあいてがいないことには

はなしにならない。

そこでぎりぎりの戦いを勝ち残ってはじめてヒーローの誕生。

   ヒーローになってみたものの

さて問題はここからだ。

なんとか苦戦をしながら勝てた

で、そのあとどうなると思う?

戦わないヒーローなんて電池の切れたスマホと同じ

じゃまなだけでだれも見向きもしてくれないんだよ。

もういちど輝くためにはあらたな戦いにのぞむしかない

だけど前とおなじ相手じゃただの時間つぶし

まえより少しつよい敵がでてきてくれないとね。

さあ困った

前とおなじじゃ勝てない。

あらたなスキルをみがいてなんとか勝ち進む

そしてあらたな戦いが・・・

エンディングのないゲームのはじまりだね。

戦わない選択肢もあるよ。

公園のベンチにでも座ってことあるごとに昔の武勇伝・・・

って、ただの始末の悪いおじいちゃんじゃん。

ヒーローが戦いつづければ

売れすぎて連載中止できなかったまんがの主人公の悲哀が待っている。

ヒーローが戦いをやめればただの処分にこまる廃棄物。

ヒーローになれても、ヒーローであり続けるってのは

なかなかむずかしそうだね。

じゃあ、どうすればいいのか。

はじめから絶対的な力を持っている存在になればいいじゃないか。

そうも思ってみたけど、それにも問題があるんだよなぁ

   神様

はじめから絶対的な力を持っている存在

なんといってもその最右翼は『神様』だよね。

ただ、『神』って人によっていろいろな意味合いがあるんだよな

「あなたは神を信じますか?」

問うほうと受けるほうの神様が同じわけがないと思うよ。

神様が人格を持っていたとしても

多神教の『神』と一神教の『神』とで違うしね

(表記でもgodとGodにわけられてるらしいよ)

人格神と絶対神でも違うらしいし

宇宙・しぜんの摂理を『神』と呼んでいるひともいるんだ。

もっとも神を絶対不可侵の存在だと言い張るのなら

摂理の別称ととらえなきゃ矛盾が生じるんだけど

そのあたりのことは

人格神を信じている人と議論しないほうがいいみたい。

どうやら論理と信仰ってのは土台が違うらしいんだ。

だから交わるわけがないってことだよ。

<重すぎて何者にも持ち上げられない石>

を作ることができるか? なんて問いに悩むのは

人格神を想定しちゃうからおきるだけのことなんだけど

この問題、人格神を信じている人はどう答えるのか

興味はあるね(どちらかと言えば怖い気持ちのほうが強いけど)。

ヒーロー志望のぼくがヒーローの延長線上に

求める『神』となれば当然人格神のほう。

敬うとか信仰するとかじゃなく、じぶんがなるとするならばってことだけど。

摂理の別称の神は

もうどうにもこうにも手に負えない相手にしか思えない。

それこそ天災みたいなもので

ヒーローの誕生を促す『ドラゴン』みたいだけど

この相手にはどんなに頑張っても勝るわけがなさそうだもの。

「触らぬ神に祟りなし」ってことで

無視するしか方法がないだろうな。

   神様になってみたものの

さて、今度は神様になったとしようよ。

当然の『人格神』、圧倒的な力を持った無敵の神様に。

水戸黄門さんみたいに街中をうろうろしてもいいけど

森の中に隠れ住む賢者みたいに

どこか神殿のおくで世の中をみまわしている神様って

なんとなくかっこよくないかな。

こまったりなやんだりしたひとが

どうしようもなくなって迷い込んでくるなんてシチュエーション

なかなかいいと思わない?

神の力があれば困った人が訪れるように誘導するのなんて簡単

依頼を受ければもったいをつけて解決

皆から感謝のあらし・・・

でも、初めのうちは楽しいかもしれないけど

すぐにあきるだろうな。

まだ問題はあるよ。

ヒーローみたいな限定的な力をふるうものでさえ

『正義』のみかたが絶対条件なのに

絶対的ちからをふるうとなれば、絶対的基準がいるような気がするんだ。

だとすればその絶対的基準ってだれがきめるんだろう。

じぶんの好き嫌いだけでわがままほうだいするのも

有りだとは思うけどこれもすぐにあきると思う

なによりぼくの美意識にそぐわないからなぁ。

それに寿命のもんだいもある。

神の力があれば不老不死になれるだろう

でも、生き続けることが苦痛なのか快楽なのかはいったん保留しても

人が依頼してくれるあいだはまだいいよ。

でも、どうせ人類なんて保って数千年じゃない。

人がだれもいなくなってゴキブリが依頼してきて楽しいと思う?

う~ん 

耐えられそうにはないなぁ。

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