進化

メメント・モリ散歩の途中
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生き物

――まあ、飽きたら言ってくれ。

引き留める気もないからな――

……

――おれが生まれた星もそんな数少ない星のひとつだったんだ。

それも特異例に入るほど『意』の総量が多かった

『セカンド』を生み出すほどのな――

セカンド? 

またわけのわからない言葉が出て来た。

――『セカンド』っての説明は後でしてやるよ。

言ってみりゃおまえら人類みたいなもんだ。

発生する比率は少ないが、そう珍しいもんでもないってことだな――

……

――そんな顔をするんじゃないよ。

わからないってのは当たり前だ。

知識のないもんに説明するってのはむずかしいって言っただろ。

だがここんところは基礎の基礎。

数学でいったら「1+1=2」みたいなもんだ。

わからんでもいいからそんなもんだってことにしときな――

いちいち反応するのも

面倒くさくなってきた。

しばらく成り行きに任せるしかない

ってことにしておこう。

――安心しな。

ここからは具体的な話になる

と思うぜ。

「少し」はだがな――

やはりうまく乗せられているような気がする。

もういいかとなる手前ですこしだけ

なんとなく話の続きを聞きたくなるように

仕向けてくる。

もっともすぐにでも席を立たないのは

やはり退屈が一番の原因だとは思うが。

――セカンドを生み出すような星は

どこでも同じような歴史を刻んでいくもんだ。

大気が落ち着くまで二億年。

二酸化炭素と水蒸気が大気成分としてもともと

大量に含まれていたせいなのか

生物が誕生しちまったから成分が増えたのかは知らないが

大気が落ち着くと地殻が出来

地表の温度がある程度まで下がってきたころに

生命のかけらが誕生する――

まあ、たかが2億年ぐらいの話し

何十億年に比べれば大したことは無い

って、すこし洗脳されだしたのかもしれない。

――筋書き通りだ。

生命のかけらは『意』の開放を早めるのには役に立つが

解放しなくちゃいけない『意』の総量に追いつかないようだと

より高度な生命が必要とされる。

時と空にただ反応するだけの生命のかけらから

「先へ続く」という意志を持った生命

「先へ続く」から「自己を保つ」という意志へ。

おれの前身はこの星で言えばシアノバクテリアといわれる生命形態に近いだろうな。

時間に対抗しようという意志を持ち始めた生命の元祖ってことだ――

意志を持った生命と

ただあるがだけの生命。

たしかに違いはあるんだろうな。

――それでも決められた時間内に解放できないほど『意』の総量が多い時に

セカンドってものを発生させざるを得ない状況がある。

セカンドなんてものは最後の切り札みたいなもんさ。

もっとも劇薬にはとうぜんきつい副作用がある。

だからセカンドを発生させるには下準備がいるってことになる――

セカンドっていうのが『人間』みたいなもんだとすると

最後の切り札って言われても

納得できるのかもしれない。

まあ自分が人間の一員だってことに

根拠のないプライドを持っているからかもしれないが。

――試行錯誤を繰り返し最適なセカンドを発生させるためには

進化のスピードと多様性が求められるってことだ。

進化の過程で入念に組み込まれた「進化の刷り込み」を

万全のものにするためにもセカンド発生までに

進化の繰り返しが必要になる――

セカンド、ようはわたしたち人間を誕生させるのには

下準備がいるらしい。

そこのところはなんとなくわかったような気がする。

で、それがどうしたんだ?

セカンドが出て来たからもう一度まとめ

このあたりから

やっと本題に入ってくる。

もっともこのエオってものにとっちゃ

人間(セカンドってものかな)なんて存在自体は

どうでもいいらしいってことは

後になってわかるけどね。

セカンドの中のさらに特化された存在だけが

興味を引く対象ってことは

後になって出てくるから

その時に書こう。

ここまでの話しは

この書き込みの大前提になっている。

念のためにもう一度まとめてみよう。

これは宇宙っていうのか

この世全体のはなし。

だから冒険活劇も無いし

主人公が暴れまくるドラマもない。

男と女の恋愛話も無けりゃ

友情や人間関係の行き違いも無い。

まあ、読み物としては面白くないかもしれないね。

この世の成り立ちは

『時』『空』『意』という三要素で成り立つ。

時・空っていうのは

ぼくが書こうとしている

量子力学から四元物理量の考えに

通じるものがあるかもしれない。

問題は『意』。

どうしてもぼくたちは『意』っていうと

魂とか精神とかの

哲学的方面を考えてしまうんだけど

どうやらそうではないらしい。

物理的質量やらエネルギーは無いけど

純粋に存在しているもの

って感覚らしいんだけど

ここんところはもうひとつよく理解できていない。

あえていうなら

『エーテル』とか『場』って

捉え方になるのかもしれないけどね。

そしてその『意』ってものが

多く詰まっているのが生き物。

生き物の中でも大量に『意』を詰め込まれて

誕生したものがセカンド

ようするにぼくたち人間みたいなものってこと。

ただしセカンドっていうものは

扱いがむずかしいらしい。

ってところかな?

あまりまとめにはなっていないけどね。

進化

セカンドの説明は後で書くとして

(ぼくは読んだけどもうひとつわかっていないんだ)

これから始まるのは進化の話し。

雑学で書く予定の量子論で躓いちゃったから

もう一度勉強しなおす時間の穴埋めで

書き出した「散歩の途中」。

もっと早く雑学に復帰する予定だったのに

メモの進化のあたりまで

進んでしまった。

ぼくの聞いたことのある進化ってのは

もちろんこの地球上での

それも「現在のところそう思われている」って

はなしでしかないけど

考えてみればなぜ人類ってやつが

今のところ地球上の覇者として君臨しているのか

不思議じゃない?

何度かの大絶滅の末に

哺乳類が頂点に立つようになったっていうのは

わからなくもないけど

その哺乳類の中で

戦闘力とすればそうとう弱者に当たる人類が

ここまで生き延びて来たっていうのも驚き。

それ以上になんとその弱者が

現在のところのチャンピオンだっていうのは

もっと驚きだよね。

ボクシングの無差別級があったとしたら

人類ってフライ級ぐらいだと思うんだ。

ぎりぎり猫と子犬ぐらいなら

対等に戦えるかな? ってぐらいじゃない。

そんな軽量級の選手が

ヘビー級の選手も含めてのトーナメントで

優勝しちゃってるんだからね。

また『雑学』に書くことが増えちゃった。

進化の年代順と方向性を

量子力学の次には調べてみようかな。

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