セカンドとしての人類 Ⅱ

散歩の途中
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ヒトの繁栄

ヒトっていうのが

ホモサピエンスを指すのか

ホモ属を指すのか

細かいことは無視して

ぼくたちの考える『人類』っていうのが

地球上に広がっていったのは

事実みたいだね

『産めよ 育てよ 地に満てよ』

って言葉そのままに

攻防すべてにおいて

三流の生物が覇者ではなく絶対者になれたのは

ある意味偶然の産物かもしれない

絶対者の要件は

欲望に限りが無いこと

そんな生物は

絶対者としての地位を得られない限り

短期間に滅んでいくしかないはずなんだ

たぶん 人類が失敗していたら

次の種が準備されていたんだと思うよ

とにかく人類は

幸運だったのかもしれない

3万年前というと

7万年前に始まって

1万年前に終了したと言われる

ウルム氷期の

(最終氷河期ってやつだね)

真っただ中

特に 今から約2万年前が

ピークだったといわれているん

この氷期のおかげで地球は

超乾燥時代にあったらしい

人類が樹上生活を

捨てざる負えなかった

アフリカのサバンナ化は

この乾燥状態によってもたらされたんだろうね

樹上生活の時にも人類の祖先は

二足歩行だったのではないかとは言われている

二足歩行は

樹上生活では不利だったのかもしれないが

地上歩行では

思いもかけない利点をもたらしたってこと

頭部が直立した胴体の直上にあるってことは

その体躯に比して

巨大な頭部を支えることができる

だから 人類は体重に比べて

巨大な脳容積を得ることができて

全動物中最も高い知能を

得ることが出来たってことじゃないかな

それと前脚=腕が

歩行から解放されたことにより

重量物の持ち運びが

容易になったってこともある

重たいものを運搬できるっていうのは

行動範囲を広げるには

役に立ったはずなんだ

その上物を投げるという能力も

備えたってことだね

ヒトの拡散

氷期の恩恵として

もうひとつ考えられるのが

『ベーリング陸橋』と言われる

ロシアとアラスカを繋ぐ

氷の道っていうのがあるだろうね

人類がアフリカで生まれたっていうのは

今のところ正しいとされている

その単一地域で発生した種が

世界中に広がっていったっていうのは

少なくとも他の大陸との間を

行き来できるルートが無いと

考えられないもの

現代だったら

船だの飛行機だのって考えられるけど

3万年前となるとまず無理だったと思うよ

たしかに 似たような種が

世界中に拡散している動物もいるけど

生存能力としては三流の生物が

各地で発生したとは考えにくいものね

各地でその地発生じゃないかとされていた人類も

(ジャワ原人や北京原人なんかだね)

いたけど

どうやら生まれはアフリカらしいんだ

ヨーロッパ起源(ドイツ)じゃないか

と言われていたネアンデルタール人も

やはりアフリカ起源だって

今じゃ言われているものね

ホモ属だけじゃなくて

人類はアフリカから出発して

地球各地に散らばっていっていたんだね

さすがに欲望に際限のない

『セカンド』の資質の持ち主だと

言えるんだろうな

世界各地に広がっていた人類の中で

なぜホモサピエンスだけが

生き残ったのかっていうことには

謎が多いみたいなんだ

生存期間の被るネアンデルタール人なんかは

脳の容量や身体の大きさ 力

どれをとっても

ホモサピエンスを凌駕していたらしい

唯一ホモサピエンスが優っていた部分と言えば

前頭葉の発達ぐらいなんだよな

前頭葉が司っているかもしれない

『知覚できないものを認識する能力』が

セカンドには必需と言われているけど  

高度な道具の使用 

火の使用もしていたネアンデルタール人のほうが

生存という意味においては

優れていたんじゃないかって言われている

ホモとネアンが争っていたのか?

と言われると

そのような痕跡は

見つかってはいないみたいなんだ

どちらかと言えばこの2つの種は

交配もしていたんじゃないかって言われている

2010年のサイエンスに

(アメリカの科学雑誌)

ホモサピエンスの中に

1~5%くらいの

ネアンデルタール人の遺伝子が

残っているという

報告が載ってたくらいだもんね

絶対者への道

動物としては三流と

(攻防においてだよ)

思われる人類が

道具類と狡猾さという武器だけで

生物界の主流に躍り出たのは

偶然の産物かもしれないって前に書いたと思うんだ

じっさい 人類が

この世界に躍り出て早い段階に

氷期が始まっている

氷期にはたしかに

乾燥や大陸間の移動において

人類の味方をしたとは思うけど 

なにより気候の変動は

生物たちの勢力図を変えることが

これまでの歴史が証明しているよね

気候変化に適応するためには

形質の変化が求められるんだ

種同士間の戦いに優れている生物が

必ずしも対自然にも

優れているとは限らない

自然の変動に適応するには

極端に言えばその時代の弱者のほうに

軍配が上がる可能性が強いんだ

なんといっても

強者は変化を嫌がり

弱者は変化を求めるんだから

それでも

形質の変化には時間がかかる

個体としての生物が

その形質を変更するためには

やはり長い時間が必要なんだ

ここで 道具類が重要度を増してくる

道具類の進化は生物進化に比べると

圧倒的に短い時間で済むからね

そして 何より3万年前ということは

『火』の使用も一般的になっていたはずなんだ

それでも ウルム氷期には

その時代としての覇者として

マンモスやヒグマ 

サーベルタイガーなどという

有名どころだけじゃなくて

ナウマンゾウやヘラジカなんかが

主流にいたんじゃないかな

ただ この氷期は6万年ほどしか

続かなかったんだよ

氷期前の覇者たちの一部は

氷期の始まりと共に滅亡していき 

氷期に覇権をとった生物たちは

一部を除いて氷期の終わりとともに

滅びていったってことなんだと思うよ

その中を生き延びていった『人類』

他の覇者となろうとする生物が

台頭する前に地球の主権を

握っていったんじゃないかな

あとは その欲望の

際限のなさと狡猾さ

道具類とエネルギー

これらを使って『セカンド(絶対者)』として

地上に蔓延したってことなんだと思うんだ

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