山小屋
――なかなかのコーヒーだった
手際もみごとなものだ
これははじめてわたしがエオと出会ったときのはなし
山の中の小屋でコーヒーを前にして
はなしがはじまった
一風変わった小屋だった
そしてはなしも変わっていた
まともそうなのはエオと名乗った人物だけ
だがこの人物が一番変わっていたのかもしれない――
はじめに 「散歩の途中」という書き込みの冒頭は
「宇宙の寿命 約227億年 宇宙生誕から 約138億年経過……」
から始まったって書いたけど
じっさいのところはコーヒーの描写から始まっているんだ
聞き手の『わたし』と『観るもの』と名乗る
エオという人物の掛け合いが
この書き込みの内容だね
『観るもの』なんていうのは後で出てくるから
今のところはスルーしておくけど
――非日常なくせに意外と日常そのもののような
ありふれた内装の小屋と小屋の住人
心ときめくようなシチュエーションじゃなかったのは確かだった――
どうやってその山小屋にたどり着いたのか
それも書いてあったけど
たぶんあまり興味を引かなかったんだと思うんだ
だから メモには軽く触れているだけ
ぼんやりとした記憶では
小屋自体はログハウスの展示場にある
綺麗だけど重厚感のない
ありきたりなものとしてあったような気がする
変わったところと言えば
なぜか立派な暖炉と奥の方に
入り口と同じような扉があることぐらい
だったと思うんだ
――そこから扉が二つ見えるだろ
右手にあるのがおまえさんが入ってきた扉だ
もう一つ左手にあるのが世の中から取り残された世界ってところだな――
小屋に対する説明を求めた結果
返ってきたのがそれだけ
目の前の状況なんてものは
それほど意味がないってことなんだろう
じっさい そして たしかに意味はなかった
場所も時間も少々わたしの感覚と食い違い過ぎていた
なんといってもはなしの始まりは91億年前だったのだから……
原点に戻ってみよう
量子力学から唐突に
わけのわからない文章に飛んでしまった
もうしわけない
今現在相対性理論のお勉強中
はっきりいって頭が限界を超えているんだよね
わかっている部分だけでも書ければいいんだけど
中途半端に書いてしまうと
後になってつじつまが合わなくなってしまう
そんなことになりそうな気がするんだよ
ぼくだけの想いなら 好き勝手書いて
後で「やっちゃった」で済むんだけど
少なくとも今現状正しいとされていることには
まともに向き合わなくっちゃ
ってところで相対性理論編までもう少し
(そうとう長くかもしれないけど)
時間をください
だからといって 何も書かないってのも芸がない
なんといってもこうしてポチポチとキーボードを叩くのが
ルーティンの一角になってしまっているんだから
だから ぼくがこのブログを書くきっかけになった
書き込みのはなしを紹介してみようと思うんだ
まえにも書いたことがあるし
事実なのか妄想なのか 小説みたいな作り話なのか
荒唐無稽にも思えるし
どことなく事実っぽいところもある書き込みだけど
ぼくの原点になっている書き込み
『散歩の途中』 とその流れにある 『コレスでお茶を』
現在ぼくの探している範囲では見つけられないんだけど
どこかで探し出すことが出来たら見てもらえると嬉しいな
そして ぜひぼくにも
どうやってそこにたどり着けたのか
教えてもらいたいんだけど
抜粋するとわからないね
冒頭に書いたのは
『散歩の途中』の一部分
じつは現在 その書き込みにたどり着けない状況なんだ
たぶんぼくの検索のしかたが
間違っているんだとは思うけど
もう十年位前に出会った書き込み
あまりにその時の心情に被っちゃったもので
メモを取りながら読んでたんだよね
(恥ずかしながらまだPCを始めたばかりで
コピペさえ知らなかったんだ)
だから断片的なメモとあやふやな記憶だけを頼りに
書いてみようとしているんだけど
うまく伝わるかどうかは甚だ疑問だね
構成は書き手の独白と問答集みたいな感じ
はなしの始まりは91億年前って
これだけでも荒唐無稽だと思うけど
なぜあれだけのめりこんだのかはわからないんだけどね
でも それからいろいろ調べるのが楽しくなって
ついにこんなブログを書くようになったんだから
ぼくにとっては良かったんだと思うよ