『個』とは?

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意思決定

行動生態学は

種や系統で進化を考えるのではなくて

個の選択が種や系統の進化につながる

と いうことを前提にして

進められる学問だって書いたよね

「鶏が先か卵が先か」じゃないけど 

確かに生物は進化してきた

(進化というものは必ずしも

より良くだったり

より高次に ってことじゃないよ)

進化というより

変化とか特殊化といったほうが

いいかもしれないけど

その変化は

個体の意思決定がほんの少し

変化することの積み重ねで

種としての進化が行われたのか

種としての進化の所為で

個体の意思決定がなされるのか

と いう

確定できない疑問の中で

「個体の意思決定」という部分に

焦点を当てたってことだね

意思決定者

そうなれば当然

生物個体を『意志決定者』とみなす

ってことになっちゃう

もちろん

生命あるものすべてに

高次の意識レベルがあるなんて

宗教染みたことを

主張しているわけじゃないよ

ただ 『反射』や『走性』なんていう

根本的な行動にしたって

根底には意思決定がある

って考えるだけのこと

個体は個体を取り巻く

すさまじいほどの環境情報のうちの

いくつかを取り出して

その情報を基に行動しているっていうのは

低次・高次の生物に関係なく行われている って

考えてもいいじゃない

ある時点で

生物がどのような行動を起こすのか?

そのことには

いくつかの選択肢があるはずなんだ

それぞれの個体が

なぜそのような行動を選択したのかを

意識しているかどうかはわからないけど

その個体は

いくつかの選択肢の中から

一つの行動を選択している

ってことになるよね

だから そういった意味で

生物個体すべてが『意志決定者』

って呼ばれて

おかしくないってことなんだ

意思決定と行動

ティンバーゲンさんの

4つのなぜを引き合いに出さなくても

低次・高次にかかわらず

意思決定はどうやって行われるのか って疑問には

ふたつの切り口があるはずなんだ

ひとつは

その個体の属する種や個体自身の

感覚器や神経系とか内分泌系 

それに体構造なんかの

メカニズムの問題

こんな風に難しく言わなくっても

行動(反応も)は物理的な肉体の

(生物には肉体があるとしてだけど)

可動範囲でしか出るわけがないんだから

当たり前のことだね

もう一つは

その生物の行動や反応がどうであれ

なぜその生物がその行動を引き起こす

意志決定をしたのか

っていう切り口なんだ

今のところ(仮にだけど)前提として

命の目的を個の生存・繁殖にある としているから

その個体としての生物の行動は

生存・繁殖上どういった意味を持っているのか

って探究だね

その意志決定のプロセスを

見つけようとするのが

行動生態学ってことじゃないかな

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