波動関数の規格化

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存在確率

量子を観測しようとするよ

量子が波だとすると

状態を観測することはできても

粒子としての観測はできないことになっちゃう

粒子が観測されるってことは

あくまで『点』としての

位置なんだからね

ということは

波動関数っていうものが

粒子そのものじゃなくて

何度も実験を行った場合に

粒子が見いだされる

確立を表しているものだってことは

なんとなく想像がつくよね

だから量子は確率で

表せられるなんて言われるんだ

確率っていうのは

ある意味いいかげんなものかもしれない

捜査範囲を広げれば

そこに粒子のある確率は

限りなく『1』に近くなっちゃうし

どんどん狭めていけば

限りなく『0』に近づいて行っちゃうんだもの

確率通りに 

ある一点で粒子に出会えるなんてことは

まずありえない

平均身長や平均体重とまったく同じ人間が

いないのと同じだね

この どの範囲でどの程度の確立があるか

っていうのを『確率密度』っていうらしい

観測範囲を広げる場合なら

当然場所によって確率密度は違うわけだから

連続した和(合計 数学で言うならば積分だね)を

計算しなくっちゃいけないってこと

粒子のある場所を

確率で表そうって言うんだから

当然宇宙の隅から隅までの確率を計算してやれば

『1』になるはずなんだ

だってこの宇宙のどこかには

探している粒子があるはずなんだからね

この計算で

答えが『1』にならないようならば

波動関数の係数を

調整しなくっちゃならなくなるのは当然

この 調整をするというなんともご都合主義の手法を

『波動関数の規格化』というらしいんだよね

確立と平均値そして期待値

当たり前すぎることだけど

意外と盲点になるのが

確立と平均値

平均値っていうのは

多くの起こったことやサンプルを

すべて同じ土俵に上げて合計して

起こった回数やサンプル数で

割った時の答えってことだね

確率っていうのは

次の一回の結果に対しての

予想値みたいなものってことで

いいんだと思うよ

一番わかりやすいのがギャンブルかな

ルーレットで次に赤が出るか黒が出るか

この確立は50%ってこと

(0とか00があるから50%ジャストじゃないだろうけど)

だから 黒が続いたからといって

次に赤が出る確率が50%を超える

わけじゃないんだ

もっとも 延々と賭け続ければ

どんどん50%に近づくんだろうけど

ルーレットやコイントスみたいに

同じような事象が比較的均等に起こる場合の確立を

『期待値』って呼ぶみたいだね

宝くじみたいに

当たれば数億円

外れればただの紙切れみたいなものでも

『期待値』は算出できるけど

(ジャンボ宝くじだと141円らしいよ)

だからといって

そのことに意味があるかと聞かれれば

あまりないんじゃないかな

だから期待値が意味を持つものは

コインの裏表みたいに

どちらが出ても同じ程度の±の報酬があって

同じことが何度も繰り返し得るって

状況がある場合だね

わかりやすいので言えば

サイコロを振って出る目の

期待値は『3.5』なんだけど

じっさいどれだけサイコロを振っても

『3.5』って目は出ないんだ

量子力学で粒子の発見される場所を

確率で表しているけど

これは結果の値と

それが出る確率の重みを加味して

表せられる『期待値』ってことだよね

もちろん同じ条件で

実験を繰り返せば

平均値と同じ数字が出てくるってことになる

だから量子力学で

粒子の位置を求める確率(期待値)っていうのは

一回きりの平均値という

奇妙な値ってことなんだ

粒子の位置の期待値

不確定性原理を

思い出してほしい

粒子の位置を決めると

粒子の運動量は無限大になっちゃう

逆もまたしかりだね

運動量を確定しちゃうと

粒子の位置はどこにでもいることに

なってしまう って

だから量子力学では

粒子の本当の位置なんてものを

考えないってこと

(考えられないかも)

それでも 何度も同じ条件で測定し続ければ

だいたいこの辺りに粒子がいるんじゃないか

って推論はできるってことだね

量子力学では粒子の位置は

確率で決められるっていうのは

このことを言っているんだと思うよ

もし一回で粒子の位置を

求めたかったらば

その値は期待値として

算出されるってことなんだ

では 運動量の期待値っていうのは

どうだろうか

運動量っていうのは

質量×速度ってことになっている

質量は一応わかっていることにしようよ

そうなると速度がわかれば

いいってことになる

速度はどうすればわかるのか?

古典力学なら

時間をおいて粒子の位置を計って

その二点間の距離を時間で割れば

速度はわかる

でも 量子力学の世界だと

粒子の位置は確率(期待値)でしか

出ないんだ

だとすると

二点間の距離を測るってことに

意味がなくなっちゃうんだよな

わかっているのは質量と位置の期待値

さて どうするか

数学をぼくがあきらめた原因のひとつに

『微分』と『積分』があるんだ

たぶん高校ぐらいで出て来たんだけど

ひたすら記号と計算の仕方しか

教えられなかったような記憶があるんだけど

微・積がなんのために

どういった原理で行われるものなのか

そこんところは

飛ばして教えられたような気がするんだよ

今から思えば微・積の意味を

ちゃんと教えていてもらえれば

良かったと思うんだよな

(勉強しなかった自分への言い訳だけど)

この『微分』と『積分』

計算自体は面倒くさいんだけど

内容はけっこうおもしろいんだよ

積分は全体の量

微分はこれからのベクトルを

表しているなんて教えられるけど

じつは積分は過去を

微分は未来を数学という言語で

説明するためのツールなんだよね

もし うまく微分で

速度の期待値が算出できれば

粒子の速度の期待値が算出できる

かもね

微・積からの期待値

粒子の位置の期待値を

見つけるためにはどうすればいいのか

ここでは積分が使われる

じっさいの計算は

ぼくにはできないんだけど

理屈としては

粒子のいそうな場所に

そこに粒子がいる確率密度を掛けて

積分してやれば

期待値は算出できるそうなんだ

たしかに積分は

過去の領域を担当しているんだから

今現在あるものの

分析はお手の物だろうね

速度はどうやって算出しよう

さっきも書いたように

量子力学では移動した二点間の距離を

時間で割ることに意味は無い

なんといっても時間経過とともに

移動した『点』を確定させる方法が

無いんだからね

だから今度は微分の出番

粒子の現在いる位置の期待値を

時間で微分するって

考えかたをするらしい

たしかに 微分っていうのは未来予測

一点から次に向かうベクトルの

方向と大きさを算出できるのには違いないけど

未来予測である限り

じっさいにそれが速度の期待値になるのかって

疑問は残るけど

それでも 速度の期待値×質量で

粒子の運動量の期待値は

算出できそうな気はするよね

余談だけど

この粒子の位置と運動量の期待値は

平均的に見れば

ニュートンさんの運動方程式に

従っているそうなんだ

もちろん もともと古典力学と齟齬をきたさないように と

量子力学 波動方程式ってものは作られているんだから

当然の結果とも言えるんだけど

逆に考えると相対論の時と同じで

もともとは波動方程式で

(シュレティンガー方程式)

算出されるような波動があるから

マクロの世界でも運動方程式が成り立つ

ってことにもなるんだよね

ぼくたちの世界の確定された運動は

じつはあまりに誤差が微小なために

観測されない誤差の世界だ

ってことなのかもしれないよ

これらの考え方をまとめたのが

エーレンフェストさんという

統計力学を得意とする物理学者さん

エーレンフェストの定理という

量子力学と古典力学との

対応を導き出した人ってことらしい

そのエーレンフェストの定理によると

「シュレーディンガー方程式の

期待値を取ることで古典力学における運動方程式

(に大変よく似たもの)が得られる」

んだそうだ

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