特殊相対性理論への道

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絶対時間 

絶対時間・絶対空間 という考え方を

初めて導入したのはニュートンさんだって言われているね

絶対~vs相対~ という概念は

はるか昔から(それこそギリシャ時代には出てくるんだ)

考えられていたことだけど

アリストテレスさんの『時間論』での考察も

時間についての絶対性と相対性の考え方が出てくるもの

世界(存在)というものを

どう捉えるのかの議論もここにつながっちゃう

人間が認識できるものは

『相対』の概念でしかない っていうのは

哲学・自然科学での大多数の考え方なんだ

そういった考え方は

『量子論』を待つまでもなく昔からあったんだよ

ニュートンさんは絶対時間はあるってことを

明確に主張したんだ

宇宙のいかなる場所 いかなる観測者の元でも

一定の速さで進んでいく

絶対時間っていうものがあるってことだね

その前提を入れなければ当時の力学を構築することが

できなかった っていうのは当然のことだったんだ

ただ 人間に認識できるのは相対時間だけ

それも直接『時間』を観測することはできない

モノの運動から

時間の経過を観測できるだけだってことも言っている

だから 絶対時間というものは知覚できる物じゃなくて

数理的に理解するモノだってことらしい

この絶対時間・空間の考え方は

プラトンさんの『イデア』 

キリスト教の『神』 

デカルトさんの『エーテル』 

ガリレオさんの『変換』

なんかにもその影が差していると思うんだ

絶対時間と絶対空間は

それぞれ何物にも依存しない客観的実在

と いうことはこの宇宙(存在)すべてを

包み込んでいるものだってことになるんだろうね

その中でモノ(慣性系)っていうのは

絶対静止状態か絶対速度で動いているかの

どちらかってことらしいんだ

ガリレオ変換

ガリレオさんは現代科学の父なんて言われているくらい

物理・天文学の基礎を築き上げた人だね

ニュートンさんなんかの100年くらい前の人

ニュートンさんが物理の根本とした

『ガリレオの相対性原理』と『ガリレオ変換』なんかも

当然ガリレオさんの考案

相対性原理という呼び名が使われているから

絶対空間・絶対時間を否定しているように聞こえるけど

相対性っていうのは

絶対空間・時間の中に存在している違う慣性系同士の関係を

相対的って呼んでいるんだよ

これって ぼくたちも勘違いしちゃうよね

よく相対論なんかに使われる例えに

駅に座っている人と列車に乗っている人 って

使われるじゃない

たまには その横を走っている

自転車の人なんかも出てくるけど

この感覚 確かに

相対的なもののように聞こえるけど

じつは『駅』ってものが静止しているという

絶対時間・空間の考え方が根底にあるんじゃないかな

理屈では ぼくたちが立っている大地っていうのは

地球の公転・自転 太陽系の移動 銀河の移動なんて

超高速で動いている慣性系なんだってわかっているけど

感覚的には絶対停止状態に思えちゃうもんね

だから ガリレオの相対性原理を満たすためのガリレオ変換も

根底には絶対時間・空間があっての話なんだと思うんだ

ガリレオさんが同じ時代のデカルトさんの渦動説を

考察をしたのかどうかは知らないけど

絶対時間・空間という前提の中で

その中でのモノの運動を考えるガリレオ・ニュートン方式と

絶対時間・空間を研究しようとするフック・ホイヘンス方式とが

あったんだと思うんだ

(ちょっと飛躍しすぎているけど)

絶対時間・空間を仮定するものとして出て来たのが

『エーテル』だよね

物理学の暗黒時代(キリスト教時代)には

地上ってものが絶対時間・空間だったけど

さすがに1600年以降になると

天動説から地動説に考え方が変わっていったように

地球が絶対静止空間だとは

物理学者の間では否定されていたんだと思うよ

それでも宇宙のどこかに絶対静止空間を求めたくて

『エーテル』理論は展開されていたんじゃないかな

絶対静止

エーテルが絶対静止空間だとすると

その絶対時間・空間の中を動く『光』の速度が

どの慣性系でも同じってことは矛盾が生じちゃう

たしかに 列車にしても地球が動く速度にしても光速に対しては

微々たる速度だから観測誤差だって考えかたもあるよね

けれど 年々進歩してきた観測技術 

繰り返して行われる実験からみても

どうやら(今のところ)光の速度は

慣性系の持つ自身の速度と関係なく

同じだってことがわかっちゃった

困ったことになったもんだ

力学の方面では

光速の絶対的な高速のおかげで

ニュートンさんの築いた力学の方程式に

それほどの影響はなかったかもしれない

(それでも許されるもんじゃないけど)

だけど電磁気学は なんといっても電磁波を扱う研究

そして 光は電磁波の一部という仮説がなされていた

光の速度が慣性系の速度に関係なく一定ってことは

電磁波の速度も一定ってことになっちゃう

その上 電磁波は波ってことに当時はされていた

(今でもかな?)

波だってことはそれを伝える媒体がいるよね

エーテル もしくはエーテルのような

絶対静止媒体は必要だったんだ

だから この問題を

無視するわけにはいかなかったんだよ

そこで登場したのが電磁気学の一人者ローレンツさん

エーテル内を進む光の速さが

どの慣性系でも同じであるという理屈を案出したんだ

それが『ローレンツ収縮』という適合理論

ところが 単純な収縮理論だけじゃ

肝心のマクスウェル方程式との関係が

とても難しくなっちゃうんだね

だから 『ローレンツ収縮』の概念を発表して10年少しで

マクスウェル方程式の形を変えないで済む

『ローレンツ変換式』という

新しい概念を捻出したんじゃないかな

『ローレンツ変換式』は理論上よくできた考え方なんだよ

『エーテル』と『マクスウェル方程式』

両方に適応できる対応原理ってこと

ただし 『ローレンツ変換式』を成立させるには

また別の仮定を導入することが必要だったんだ

そして その仮定は

おそろしいほど難解なものになっちゃったんだよね

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