運動物体の電気力学
和訳するとなんとも味気ない表題になるけど
特殊相対性理論について
発表された論文の表題はこうなるんだよね
『Zur Elektrodynamik bewegter Körper』
ドイツ語で書かれるとかっこよく見えるけど
和訳すれば「運動する物体の電気力学」 って
なっちゃうんだから仕方ないよ
ここからはまた
ぼくの勝手な思い込みになるけど
ガリレオさんの相対性原理と
アインシュタインさんの相対性原理は
出発点が違うのかもしれない
なんといっても
時代が違うと言ってしまえばそれまでだけど
ガリレオさんの出発点は力学だと思うんだ
力学というと漫然としてるけど
物(物体)の動きについての物理法則は
どの慣性系でも同じだよ ってことなんだね
一方アインシュタインさんの相対性原理は
物体の動きも電磁気学の運動どの慣性系でも同じだよ って
言っているような気がするんだ
おなじ「どの慣性系でも物理現象は同じ」 でも
同じの感覚が違っているってこと
もっとも ガリレオさんの時代に
電磁気学はまだ確立されていなかったってこともあるけど
電磁気学が研究の途に就けるのはやはりボルタ電池の開発後
1800年以降なんだから当たり前だね
電磁気学vs古典力学
物理現象を数学的形式で記述する
その方向性を物理学が確立したのは
やはりガリレイさん以降だと思うよ
その考え方は現代でも続いている
相対性原理を現代の物理学の考え方で言うのならば
「どのような慣性系でも物理現象が同じ形式で書ける」
ってことになるんだと思うんだ
ある慣性系での物理現象も違う慣性系の物理現象も
その慣性系の中では同じ形式で表せられるってことだね
さて ここからがややこしい
それぞれの慣性系の中で
物理現象が同じ形式で書けるってことは
違う慣性系どうしの間で比べた場合
その物理形式に入っている定数は
違ってこないとおかしくなるんだ
互いの慣性系の間での相対速度や相対位置が
違うんだから当然だよね
その中で もしも違う慣性系の間で同じ定数が
出て来たとしたらどうなるんだろう?
その定数ってどのような慣性系の間でも
同じってことにならないかな?
ローレンツ変換式
さんざん書いてきたけど
マクスウェル方程式がガリレオ変換では
正しく変換されないってことが光速の計測実験でわかっちゃった
ガリレオ変換が
電磁気学がまだ未完成な時代に発表されたものなんだから
ガリレオさんを責めるのは酷というもの
ただ 物理学 特に力学の分野では
ガリレオ変換を基礎に置いた
ニュートン力学が主流を占めていたんだね
ニュートン力学は
たしかに完成されたと思われていた力学
だけど 新たに登場した『電磁気学』が
そこに待ったをかけたんだ
遠隔力と近接力の問題
ガリレオ変換の問題
そこから派生するガリレオの相対性原理の問題
遠隔力と近接力の問題についてはファラデーさんが
『場』という概念を仮定してなんとか対応原理を見つけ出した
そうなると次はガリレオの相対性原理
そしてガリレオ変換についての電磁気学をも含む
新しい対応原理を見つける必要があったわけだ
電磁気学(マクスウェルの方程式)を
異なる慣性系の間で互換性を持たせるために
どうしたらいいのか?
そこで編み出されたのが
ローレンツさんのローレンツ変換式だね
もっとも ローレンツさんの変換式は
『エーテル』という存在と
その中で光の速度がどの慣性系でも
同じだという実験結果に整合性をもたらすために
少々強引に作り上げられたような気もするけど
このローレンツ変換式
ひとまずは対応原理の候補として
出来上がったわけだ
ただし ローレンツさんの理論を成立させるためには
新たな仮定を次々と生み出す必要があったみたいだけど
特に時間についての変換という
異常に難しい問題が立ちはだかっちゃたんだね