測地線の方程式と重力場の方程式
一般相対性理論といえばほとんどの教科書に出てくるのが
『測地線の方程式』と『重力場の方程式』
それを理解しようとすると
リーマン幾何学が必要になってくる
リーマン幾何学を知ろうとすると
テンソルの概念がわからないと無理
そしてそれらを理解することは
ぼくにはとてつもなくハードルが高いんだ
今からこつこつ勉強すれば
なんとか死ぬまでに
理屈はわかるかもしれないけど
あくまでも基礎だけだろうな
そこから発展させるためには
もっと若い時からそれら一筋に
研究しなければ無理だろうね
だから以前に一般相対性理論を書いたときに
数学の部分は完全無視していたみたい
もう一度振り返ろうとしている今も
やはり数学の部分は
飛ばしたほうが良さそうだね
多くの学者さんたちが研究した
結論だけをありがたく使わしてもらったほうが
ぼくにとっては無難なんじゃないかな
本当は少なくとも数式の検算だけはしたいけど
検算するのにも相手が手ごわすぎるんだ
だから前と同じで
『重力場の方程式』っていうのは
ことにしておこう
もうひとつ アインシュタインさんは
特殊相対性理論でもそうだったけど
宇宙ってものを3次元空間としてだけでは
捉えていなかったってことを思い出してほしい
空間と時間を合わせたものが
宇宙(この世界)だよ ってことなんだろうね
だから重力場の方程式は
質量が空間を曲げる量に関する方程式というより
エネルギーが時空間を歪ませる方程式
そう言ったほうが良いかもしれない
時空間が歪むとどうなるのか
4次元時空間を頭の中で処理することは
ぼくみたいな一般人には至難の業
アインシュタインさんたちみたいな天才の人の頭には
イメージが見えるんだろうけど
頭の中のスクリーンが
一般人とは違うんだろうね
ぼくがなんとか思い浮かべることができるのは
2次元空間までなんだと思うよ
だから少々手を抜いたイメージを作ってみよう
ミンコフスキー図表だって
X軸に縦横高さの3次元空間を
無理やり詰め込んでたじゃない
平面図表に4次元時空間を詰め込んでも
なんとかなるんじゃないかな
ある意味 世界地図を地球儀とメルカトール図表で
表現するみたいに誤差はすごいだろうけど
その時空間が歪むってどういうことなんだろう
極端に言えば机の上に置いてある世界地図(メルカトール図表の)が
グニャグニャに曲がっている
そんな感じじゃないのかな
もしくは凸凹の地面の上に
世界地図を乗せている とか
そんな地図を見せられたとき
その地図の上に記された内容と
ぼくが見ている歪んだ地図の内容とでは
明らかな差異があるはずだよね
でも そこに書かれている内容は同じ
ってわかりにくいな
特殊相対性理論でもそうだったけど
じぶんのいるところを
(特殊相対性理論だと慣性系って言っていたね)
定点と考えて
歪んでいる地図の情報を
定点での情報に翻訳するためのツールが
重力場の方程式 ってこと
一般相対性理論の二つの柱
等価原理と一般相対性原理のうち
一般相対性原理っていうのは
どのような運動をしている物体にとっても
物理法則は同じだよっていうもの
その物理法則が見ているものによって
違って見えるのを翻訳しようってことなんだね
重力場の方程式は
異なる重力系における物理法則を
統一的に理解するための方程式ってこと
理屈は特殊相対性理論と同じ
それをより一般化したものが一般相対性理論ってことだね
測地線の方程式
『測地線』っていうのは
もともと測地学という
地球の大きさや形の研究をする学問で
使われていた言葉
丸い地球上の 2点間最短ルートのことだね
地球の平面地図(メルカトール図表)を
考えてみてよ
地球儀の上で2つの点をまっすぐに繋いだ線を
平面地図に書き直してみると
曲がった線になるはずなんだ
飛行機の国際線ルートマップを見てもらえばわかるけど
平面地図で見ると
緩やかな弧を描いちゃうよね
ただ単に球体(地球)上だけでも
測地線は見方によって変わっちゃう
そしてどうやら宇宙というところは
重力やその他のエネルギーで
曲がりくねった空間になっている
そういう仮定を
アインシュタインさんは出してきたわけだ
そのでこぼこの空間の測地線を算出する方法が
測地線の方程式ってことなんだろうね
なぜその測地線なんてものを出してきたのか?
あくまでも想像だけど
アインシュタインさんの頭の中には
やはり『光』というものが
特別な存在としてあったんじゃないだろうか
特殊相対性理論で光はどの慣性系から見ても
同じ速度で伝わる ってことは
ある意味 光はまっすぐに
伝わっていくってことなんだろうから
光はまっすぐに進む
それはひとまず認めようよ
では 凸凹だと仮定された宇宙空間で
『まっすぐ』っていうのは
どういった状態なんだろう?
アインシュタインさんは
幾何学を中心としたイメージから
相対性理論を出発させたと思うんだ
幾何学と聞くとぼくたちの頭に浮かぶのは
『ユークリッド幾何学』
でも 宇宙は曲がりくねっている
だとすると 地球上での飛行機の航路マップが
平面地図上では曲がっているように
宇宙空間での最短距離も
いろいろな場所で観測しているものにとっては
曲がって見えるはずだよね
その観測者によって違って見える
最短コースを測地線という言い方で
求めようとしたのが
測地線の方程式 ってことだろうね