雑学

エソロジーの行動遺伝学への影響

行動遺伝学はどうしても同一種族内での個体差が中心。エソロジーは生物全体の進化方向から種の個性差が中心。ただ目的は『心』の研究だよね。だけど『科学』を名乗ってしまった以上明白な研究結果必要になる。でも 今のところ心を測定することはできない だから『行動』の研究が進んじゃうんだよね。でも『行動』=『心』なんだろうか?
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エソロジー

心理学が主となる行動遺伝学ではたかが1万年くらいの人類の遺伝形質の変化しか考慮に入れなかったんだね。だけど生物の遺伝を考えるとたかだか1万年では短すぎる。哺乳類の繁栄を考えても最低でも6000万年は遡らないとね。だから逆に進化・遺伝から心理学へのアプローチとも言える『エソロジー』が出て来たのは当然かもしれない。
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繰り返しの4領域

今という時間の中で生物が持っている機能として『至近要因』。生物がどのようにして現在の姿に進化したのかという『究極要因』。現在の生物の機能そのものの構造分析として『静的要因』。時間による機能変化から捉える『動的要因』。それらの組み合わせを『発達要因』『メカニズム要因』『適応要因』『系統発生要因』の4つに分類したんだね。
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雑学

4領域(4つのなぜ)

精神の動きを測定する方法が無いっていうのが現在のところ一番の問題点。でも『行動』っていうものは進化・遺伝・環境という多岐にわたった外部の刷り込みが影響していることもわかっている。だからどうしても研究は専門的にならざるを得ないんだ。それらの研究をまとめるためにも枠組みが必要ってことで「4つのなぜ」は提起されたんだろうな。
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ティンバーゲンの4領域

ティンバーゲンさんの4クエスチョン。生物学として何かを成すためというよりも科学というものの取り組みについての考え方を生物学にも導入したってことなんだと思うんだ。実験・観測技術が進歩するほど研究はより深く細分化されたものになって各分野が孤立していく。だから研究に対する考え方の土台を明確にする必要があったんだ。
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ティンバーゲンによる分類

心理学はもともと人類という単一種を研究対象にしていたものだね。そこに遺伝学を組み込むとなるとどうしても人間という枠を外して生物という枠の中での研究の必要が出てきちゃうんだ。逆に言えばこれでやっと心理学が科学の領域に入ったのかもしれない。人間が特別な存在だというスタンスじゃ科学というより宗教みたいなもんだからね。
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行動遺伝学 Ⅱ

心の動きを観測するために行動の観測をする。おかしくは無いよね。ただ その行動は刺激に対する単純な反応としても それは学習から来るのか その生物に植え付けられた遺伝的要素から来るのか? なによりも行動ってものを「その刺激に対してなぜそのように動くのかの『なぜ』を分類すべきだ」って提言したのがティンバーゲンさんなんだ。
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行動遺伝学 Ⅰ

メンデルさんという遺伝学者さんの論文の中に『選択交配』っていうのが出てくる。メンデルさんの主張する『選択交配』は形質(姿形)についてなんだけどこれを『行動』にまでその影響を求めようって考える学者さんたちが出て来た。でも行動とくればここは心理学の出番。こうして心理学と遺伝学の合体した行動遺伝学が出て来たんだね。
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心理学

『行動遺伝学』について触れてみようとすると心理学ってものが避けられないんだよね。遺伝学をむりやり心理学に組み込もうとした結果がこういった新しい研究分野を作っちゃったってことだもの。ただ『心理学』なんて簡単に書いちゃったけどこの学問も奥が深いんだよ。でもぼくの興味の範疇にはほとんどないから軽く流すだけにするけどね。
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遺伝

人間(動物でも生物でもいいけど)の本質は生まれ持ったものなのか育った環境によるものなのか。この問題はいつの時代でもあるんじゃないかな。勉強は努力のたまものか才能か 異性にもてるのは努力か生まれつきなのかって問題だね。この心理学でいう『氏 育ち』論争。こんなところにも科学の実験というメスが入っていっちゃったんだね。
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