ハイゼンベルグ

雑学を収集しようじゃないか雑学
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行列力学

シュレティンガーさんが波動関数を提唱したころ

ハイゼンベルグさんが発表したのが

行列方程式っていう考え方。

どちらも1925年だったっていうのは

不思議な感じだよね。

ここで出てくる『行列』ってのは

お店なんかに並ぶことじゃない

線形代数なんかには出てくる

数学の『行列』のこと。

ほら、どうしても数学が出て来たちゃうんだよな。

古典力学で考えてみよう。

一応記号を対応させるけど

その意味を深く考える必要はないと思う。

質量がmの粒子を考えてみる。

その粒子の運動量をpとするね。

その粒子のいる場所(位置)をqとして

その粒子の速さ(速度)をvとしてみよう。

これらがあらかじめわかったとすれば

粒子の位置、速度、運動量が

時間とともにどんなふうに動いていくか

(未来の位置だね)

すでに古典力学でわかっている。

ぼくらが見ている世界の話しだもの。

運動量ってやつは質量×速度で決まる

p=m×v

だから、運動量pと位置qがわかれば

その粒子の時間とともに動いていく軌跡は

簡単にわかるってこと。

でもここにド・ブローイ波が入ってくるから

ややこしくなってくるわけだ。

古典力学で扱われる運動量や位置は

普通の変数として取り扱われている。

当たり前だよね

粒子を物として考えるなら

pとかqっていう変数は実数になるはずだもの。

だからこの粒子の運動の軌道や

この粒子の状態って言うのは完全に記述できるってことになるんだ。

ところが量子の世界では

粒子自体が粒子の性格と

波動の性格を持つってことになっているから

このpとqという変数が

単純な実数だとすると実験・観測結果と

あわなくなってしまうんだよ。

そこでハイゼンベルグさん

この物理量を表す変数は

実数としての変数ではなくて

『行列』だって主張したわけ

って、わかったようなわからないような

どちらかと言えば

さっぱりわからないってほうに一票。

『行列』

『行列』って数学をかじった人には

あたりまえの考え方なんだろうけど

ぼくみたいに外れたところにいる人間には

なんのことだかまるでわからない。

線形代数を習った人には

当たり前のことなんだそうだけど

習わなかった人には

行列って聞くと

人がただ並んでいる状態にしか

思えないだろうね。

文章を書く人には

『行』と『列』っていうのは

イメージがわくかもしれないけど。

行列っていうのは母体・基盤っていう意味。

ものごとの構成要素みたいな捉え方でいいんじゃないかな。

もともとはぼくでも知っている

一次方程式なんかを解く(書き表す?)方法だったらしいけど

線形代数や行列のことがちゃんと知りたいひとは

出てくる言葉ははじめのうち

むずかしそうに聞こえるけど

入門辺りまでは意外と簡単だから

調べてみるのもおもしろいかもしれないね。

とにかく行列に書き込まれる定数は

ある意味『物』の座標を表しているって

単純に考えればわかりやすいかも。

書き込まれる数字がふたつなら2次元での座標

みっつなら3次元、よっつなら4次元……

そのものの位置を特定させる座標が

行列に書き込まれてるってことにしようよ。

ぼくたちの感覚でつかめるのは3次元あたりまでだろうけど

量子の世界では粒子の座標は

多次元の指標が無ければ表せないのかもしれない

ってことじゃないかな。

そしてもう一つ

行列の特徴に『積』

ようするに掛け算交換法則が成り立たない

っていうのがあるんだ。

(成り立つ場合もあるのが困るんだけど)

交換法則って難しい言葉を使っているけど

掛け算の順番のことだね。

たとえばさっきの古典力学でのpqで考えると

pq=qpになるってのはぼくたちにはあたりまえのこと。

でも、行列で考えると

pq≠qpになっちゃうんだ。

どっぷり数学にはまらずに

軽く流していくだけなら

このふたつを押さえておけばいいんじゃないかな。

ハイゼンベルグの行列力学

ハイゼンベルグさん

粒子の物理量を表す変数が実数じゃなくて

『行列』だって主張したところまでは

なんとなくだけどわからないでもないよね。

量子の世界では物質と波動が併せ持たれるってことになれば

その位置を表す座標は

単純な三次元(この場合は縦・横・奥行きのぼくらのなじみの世界)

での発想じゃなくて

多次元の発想で考えようじゃないかってところだもの。

でもこの次の

『行列』っていうのは

掛け算の順番を変えると違った値になる

だったらその答えの差(二つの積の差)に

何か意味があるんじゃないかって考えたらしい。

どこからそんな発想が出て来たのか見当もつかないけど

(天才ってやはり少しおかしいのかも)

その差に注目するっていうのは

どうにもぶっ飛んでいるような気がするんだけどな。

で、その差を

pqqp-iIだってことに

したんだそうだ。

この部分はだれか詳しい人に聞いてみて

虚数にプランク定数に単位行列

どれかひとつでも説明することは

ぼくの手に余り過ぎる

っていうよりぼくにもなんのことだかわからないってことなんだから。

ハイゼンベルグさん

行列で表した古典力学の方程式に

pq-qp=-iIを加えることによって

スペクトルの振動数と強度を算出したんだけど

なんと、この結果はシュレティンガーさんの

波動関数とぴったり合ってしまったんだって。

まるで違うアプローチの

行列力学と波動力学が

(どちらが先かはさておいて)

じつは数学的に同等だったって

不思議な話じゃないかな。

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