行動遺伝学 Ⅰ

雑学を収集しようじゃないか雑学
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心理学と遺伝学

心理学を駆け足で

(もしかすると ワープのように)

書いてみたけど

心の動きは観測が難しい 

だから 心の動きと連動する

(と思われる)

行動を観測することで

研究しようっていう

学門だってことで良いんじゃないかな

極端に言えば

心理学の研究対象は

行動ってことになるのかもしれない

行動っていうのは

種で異なり系統で異なるよね

種っていうのは

生物分類の基本単位のこと

系統っていうのは

生物同士の類縁関係のことかな

系統発生って

言い方もするみたいだけど

同じ種・系統の間には

著しい類似性があるのは当たり前だけど

同じ種・系統であっても

個体によって違う場合があるんだ

人間でも個性ってあるじゃない

この類似性と変異性の研究が

行動遺伝学の出発点

だと言われているんだ

行動遺伝学は

心理学と遺伝学の融合

って書いたけど

もう一つの遺伝学の方は

文字通り遺伝の研究ってことだね

ただし これも細かく研究対象が

わかれてくるんだから

困ったもんだ

大まかに分ければ

同じ種・系統の中での

個体差を起こす遺伝の研究と

(第一レベルの遺伝だね 

個体発生的遺伝とか短期遺伝って言われるんだ)

種そのものを作り出している遺伝に

(第二レベルの遺伝 

発生的遺伝とか長期遺伝って言われているもの)

分かれちゃう

心理学の方でも

遺伝っていうものは

ファクターの一つだとして

認識されていたんだけど

なんといっても

人の心を研究するのが心理学

多くの心理学者が考えていた

遺伝っていうのは

第一レベルの遺伝について

だけだったんだよね

行動遺伝学の始まり

行動遺伝学という名称で

一つの分野が形成されたのは

たかだか30年ほどの時間し

かたっていない

つい 最近のことだね

行動を研究していた心理学と

文字通り遺伝を扱っていた遺伝学とが

ドッキングした学問 ってこと

普通ドッキングって言うと

お互いに求めあっているものが

くっつくって感じだけど

行動遺伝学は

どちらかというと心理学からの

アプローチが強かったみたいなんだ

(心理学の片思いかな)

当時の遺伝学は

形態形質に限られていて

行動にまで

及んでいなかったらしいんだよ

だから 心理学みたいな行動に対する需要は

それほど強くなかったんだね

一方 心理学の方は

例の『氏と育ち』論争に

なんとか突破口を見つけたいって

焦っていたところがあったってこと

もっとも心理学全体が遺伝学を求めていたか

と 言えば

そうでもなかったみたいだけど

30年前は

アメリカの心理学が

心理学界の主流

そしてアメリカの心理学は

『環境万能主義』と言われる

育ち・環境が人の行動を決めるという

『育ち』派が主流だったそうだから

まあ アメリカらしいといえばいえるかもしれない 

なんといっても自己責任大好きの国だもんね

心理学と遺伝学の合体

心理学者の中で一部の学者たちが

遺伝が人の行動に影響を与えるんじゃない? 

って考えていたとしても

やはり主流じゃなかったんだ

だけど そこにメンデルの論文の再発見

という事件が遺伝学界で起きちゃう

メンデルさんって

生物の授業にも出てくる

『メンデルの法則』で

有名な人だね

もっとも メンデルさんが存命中は

(論文発表は1865年)

ほとんど評価されていなかった

説らしいんだけど

メンデルの法則ってネーミングも

メンデルさんが名付けたわけじゃ

ないみたいなんだよ

ただ そんな埋もれてしまったような論文も 

完全に忘れ去られていたわけじゃ

なかったってこと

何人かの学者さんたちが

追加研究を行って

地道な実験は繰り返されていたみたい

そして積み重ねられた研究が

学会で見直されて完全復活となったのが

1900年ってことらしい

昔 習ったとは思うんだけど

ほとんど内容は

覚えていないんだよね

メンデルの法則って

言葉だけは

覚えているんだけど

たしか エンドウ豆をいろいろ掛け合わせて

その子孫に出てくる形質を調べるって

実験だったと思うんだ

分離の法則 

独立の法則 

優性の法則

っていうのがあったと思うけど

申し訳ない

くわしくは説明できるほど

覚えていないんだ

ただ 調べれば

すぐにわかるとは思うけどね

(興味がそこまで沸かないからぼくは調べないけど)

このメンデルさんの実験・研究発表の中に

『選択交配』っていう文言が出てくるんだね。

メンデルさんの研究は

遺伝の研究



だからこの『選択交配』はもともと形質の

(姿形だね)

変化についての実験だけど

それを行動に当てはめようとしたのが

行動遺伝学

ある行動をした雌・雄を掛け合わせて

その行動形質が世代を追うごとに

選択方向へ変化していくことを

実験で明らかにしようってはなしだね

家畜や農作物なんかで言われる

品種改良なんて言われるのは

人為選択

人間が介在しなければ

自然選択なんて言われるけど

この選択交配が行動に影響を与えるとすれば

行動には遺伝的基盤があるんじゃないか

ってことを研究しようってこと

この研究がエスカレートして

学習行動と言われるものにも

遺伝の力が働いているんじゃないか?

ってことにまで

研究の幅を広げていったんだよ

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