歪んだ宇宙
一般相対性理論は数学なくしては語れない
哀しいけどどうやらそのとおりらしい
で ぼくは数学が苦手と来ている
だから自然言語で頑張って書いてみるけど
どうしても実体と齟齬が出ちゃうんだよ
だからいつものことで先に謝っておこう
たぶん 間違っている可能性が高いから『ごめんなさい』って
さて 宇宙はエネルギーで曲がりくねっている
これが仮定の前提だね
だけどひとつ注意が必要
アインシュタインさんが『宇宙』っていう時には
それは3次元空間だけじゃなくて
時間も含めた4つの次元のことを
言っているってこと
もうひとつ 宇宙は曲がりくねっているなんて
言われているけど
見ている人(外部観測者)から見た場合のはなし
内部にいる観測者にとっては曲がっていない
ってわかりにくいね
特殊相対性理論でもそうだったけど
じぶんのいるところを『静止系』とした場合に
他の系の物理現象を翻訳するために
つくられたものだったじゃない
一般相対性理論でも同じことが言えるのかもしれない
観測者のいる場所を静止系として
他の場所の物理現象を自分にわかるように翻訳する
それが狙いだったんじゃないかな
特殊相対性理論では
それぞれの系に優劣を付けず
というより それぞれの系がそれぞれ
中心であることを認めていたよね
それを系だけじゃなくて
いかなる観測者のいる場所も同列に並べる っていうのが
一般相対性理論なんじゃないのかな
観測者は歪みの無い時空間にいる(つもり)
その素直な時空間での観測者(一点だね)が
他の曲がった時空間ではどの位置に相当するのか
という 座標変換の翻訳ってことで
良いのかもしれないね
測地線の方程式
測地線っていうのは2点間の最短ルート
馴染みの言葉で言えば『直線』ってことだね
丸い地球上の二点間を直線で結ぶ
いわく地上の二点の最短ルートを
測地線(geodesic line)って呼ぶのを
アインシュタインさんが宇宙にも適用したみたい
ニュートン力学では
すべての物は外部から新たな力が加わらない限り
等速直進するってことになっている
有名な『慣性の法則』だね
だとすれば曲がりくねった宇宙でも
すべての物は二点間を結ぶ最短ルートを
進んでいる ってことになる
最短ルートっていうのは直線だね
そして曲がりくねった宇宙に引かれる直線を
測地線と呼ぶわけだ
だけど問題は宇宙と言う定義に
アインシュタインさんは時間も入れているってことだね
すべての物は二点間を結ぶ最短ルート(直線)で
進んでいくといっても
同じ場所(観測者のいるところでもいいよ)で観測しても
物体の速度によってその最短ルートは
ぼくたち三次元の中でしか認識できない人間にとっては
同じじゃないはずなんだ
三次元なんて簡単に言うけど
ぼくなんかだとぎりぎり二次元が限界
地球上の測地線(二次元だよね)でさえ
頭をひねるぐらいなんだから
四次元の測地線ってイメージしにくいよね
その分かりにくい
曲がりくねった4次元空間の中での2点間の距離
その最短ルート(直線)を表すのが
測地線の方程式ってこと
時空間を極小の砕片に分解して
その一片ずつを微分していく
そして次の一辺へ向かう最短ルートを導き出すんだね
それを距離を測ろうとする二点間の間で繰り返す
そこに使われるのが
リーマン幾何学の考えかたなんだろうと思うよ
もっとも極小の砕片を微分するっていうけど
その極小の砕片に含まれるデータは
縦・横・高さ・時間という
それぞれ別々の種類のデータ
そのデータを表すために使われるのが
テンソルってことなんじゃないかな
直線の翻訳
では なぜ直線(最短距離)にこだわったんだろう?
すべての物は二点間を結ぶ最短ルートを進む
ただし宇宙という四次元空間は
エネルギーのせいで歪んでいる
時間成分もその歪みに含まれているとするのならば
物の進む最短ルートは
その物の速度によって変わってくる
これって困ったことだよね
そして速度ってものもそれぞれの観測者によって
異なった観測値が出る ってことは
特殊相対性理論で結論付けられていたじゃない
ただその中でひとつだけ 『光』の速度だけは
どの観測者が観測しても同じ
これも定義されていたはずなんだ
特殊相対性理論は『光』を中心に
一般相対性理論は『重力』を中心に
構築された理論だってよく言われるけど
特殊相対性理論の前提となったどの慣性系から見ても光の速さは同じ
これが出発点じゃないのかな
エネルギーで曲がりくねった宇宙の中の
直線って言うものを
苦労して導き出した『測地線』
最短ルートが見つかったとしても
そこを走る速度の定数が無ければ
意味が無いからね
だからその基には 『光』はどのような空間でも
最短ルートを走る ってことを
前提としていたんだと思うよ
光速度が一定であるってことは譲れない
宇宙という空間は重力(エネルギー)の影響で
曲がりくねっている
だとすれば歪んだ宇宙空間を走る光は
その空間での最短ルート(測地線)を
一定の速度(光速度)で進む
そういう仮説を提示したんだろうね
ただそうなると 観測地点が変わると
光の速度が変わっているように
見えるはずなんだ
だから一般相対性理論では
必ずしも光速が一定では無い なんて言われるね
だけど光速度が一定じゃない っていうのは
導き出された結果の誤解じゃないかな
あくまでも光速度は一定
ただ 曲がりくねった空間を
曲がりくねった時空間と言う解釈をすれば
この問題も解決するはずなんだ
歪んだ空間を光はその測地線に沿って
一定の速度(光速)で進んでいく
宇宙の歪んだ空間とは
空間だけでなく時間も歪んでいる
だから 歪んだ宇宙という時空間では
一定の速度で進む光の速さが
他の時空間にいる観測者からすれば
速度が変わっているように見える
単純な発想だね
速度っていうのは距離÷時間
距離と時間の観測値が変われば
速度も当然変わって来るもの