作用・反作用
質量とエネルギーが等価である ってことは
現代ではある程度
常識として受け入れられている(らしい)
だけど 質量の定義は慣性の大きさ
その物体がどれだけ動きにくいのかの
度合いってことだね
エネルギーは「仕事を成し得る能力」
そういうことになっている
質量もエネルギーも考え方の元は
力学 物体の動きの観点から
作られたものなんだと思うんだ
ただ 力学の考え方で『仕事』を考えるのならば
『質量』と『力』 この二つで事足りるはずだよね
だけど 仕事というものは
単純に物体の移動なんかの運動だけじゃなく
それ以外の物体の変化も仕事
そう考えるのは不思議じゃない
『力』は純粋な物理量ってイメージが在るじゃない
だからあえて『エネルギー』という呼び名で
他に変化をもたらす力を総称した
そんなところじゃないかな
そう考えるとエネルギーというものの定義
仕事を成し得る能力というものは
対象に対して変化を促す能力のこと
質量の慣性の大きさっていうのは
どれだけ変化しにくいのかという能力(?)
そんな感じかな
対象に変化を促すというのは
自分のエネルギーを相手に与える
もしくは相手のエネルギーを奪いとった結果
対象の状態を変えちゃうってことだね
この考え方の大前提には
エネルギーの増減が対象物体の変化をもたらす
という考えがあるんじゃないかな
もちろん これまでの実験や観測の結果
エネルギーの増減が物体の変化と
密接な関係があることは実証されているんだけど
ここでエネルギー保存則が働くとするよ
対象にエネルギーを与えるということは
自分のエネルギー減少させるということ
逆に相手からエネルギーをもらうということは
自分のエネルギーが増大するということになるね
対象に変化を促すってことは
自分も変化しちゃうってことかな
そして お互いの変化の量と
やり取りするエネルギーの量は
増えも減りもしない ってことなんだろうね
力学的に言えば作用・反作用の考え方と
同じかもしれないんだよ
作用・反作用の法則(運動方程式第三法則)
ぼくみたいな素人にはエネルギーと
フォース(力)の違いが
もうひとつ理解できないんだ
フォースも もともとアリストテレスさんの言うところの
『現実態』の具現化したもの って考えかただとすると
けっして 力学的(物理的?)仕事のことだけを
指していたわけじゃないと思うよ
ただ 世間一般の感覚だと
力=物理的力(殴ったり蹴ったり)
という認識が行き渡っちゃったんで
あえてエネルギーって単語を使ったのかもしれない
だからエネルギーをあえて力(フォース)
それも原初の意味での対象に
何らかの変化を与えるもの
そう考えても問題ないんじゃないかな
もっともぼくたち(ぼく)がイメージとして捉えやすいのは
単純な物の動きなんだから
その方向で考えてみよう
作用・反作用の法則はニュートンさんの
運動方程式の第三法則だね
簡単に運動方程式を書いておくと
第一法則は慣性の法則と言われるもの
運動している物体は外部から力がかからない限り
変化しないってやつ
第二法則は物体に作用する力があるときには
物体はその力・方向に比例して動くってもの
もっともこれらは相対性理論という対応原理によって
修正は加えられたけど今でも十分有効とされている
そして 第三法則は作用・反作用の法則と言われるように
二つの物体が互いに力を及ぼす場合には
その及ぼす力は同じで方向が逆だ って原理だね
もっとも 第一・第二法則は経験則から論理則へと
移行できるだけの論理展開が出来ているそうだけど
第三法則だけは どうやら経験則からの脱却は
未だ出来ていないってことらしいんだ