運動量
運動量ってなんだろう
古典力学で考えるのならば運動の勢いみたいなものかな
単純に言えば 物がぶつかってきた場合にどちらが痛いか
ってことで いいのかも
同じ速度なら重たいものの方が痛いし
同じ重さなら早い方が痛いもんね
定義は 理論が複雑になればなるほど変化していくけど
今のところ初期の(ニュートンさん辺りだね)
「物体の運動の状態を表す物理量 質量と速度の積」
という定義でいいと思うんだ
ぼくの時代はF=mvって習ったけど たぶんF=maが正しいんだろうね
vは速度でaは加速度の違いだったと思うけど
これは運動方程式のこと
運動量を表す式としては P=mvになるんだと思うよ
Fは力 mは質量 vは速度 aは加速度
Pは運動量ってこと
ぼくが良く勘違いするのがK=1/2mv2 ってやつ
これは運動エネルギーを表す式なんだそうだ
では 運動量と運動エネルギーの違いってなんだろう
ひとつ圧倒的な違いは
運動量はベクトル量
運動エネルギーはスカラー量ってところかな
ベクトル量とスカラー量の違いは? って
これもややこしいね
3次元の方向を持つものがベクトルで
方向性の無いものがスカラーって定義があるんだけど
時空間で考えると空間的方向性がベクトルで
時間的方向性しかないと
スカラーってことになるのかもしれないね
まあエネルギーって言葉自体が
あやふやだから仕方がないのかも
単純に考えると 仕事のできる能力(潜在能力かな)がエネルギーで
結果として出来た仕事が
量ってことでいいのかもしれない
さあ 計算してみよう
話が脱線しちゃったけど四元運動量を計算してみよう
四元速度はτ2=w2-x2 ただしこの算出の仕方は
四元距離を固有時で割ったものだね
前に書いたけど 固有時は時間に光速cを掛けることで
長さ(Y軸方面の)として求められていたんだ
そうなると四元距離を固有時で割るということは
ぼくたちが理解している速度の概念からすると
光速cの分だけ余分に割っているってことになるよね
だからぼくらが感覚的に理解できる運動量を求めようと思ったら
四元速度に余分に割ったcを掛ける必要があるんだ
ということで 計算というか数字の遊びをやってみようか
運動量(Pとするよ)は速度×質量
四元運動量(これもPだね)は四元速度×質量×c
だから (τmc)2=(wmc)2-(xmc)2 になるはず
前回数字の言葉遊びで使った四元速度の両辺をτ2で割った式
1=(w/τ)2-(x/τ)2にこれを代入すると
(mc)2=(w/τ×mc)2-(x/τ×mc)2 という式が出来上がる
前回 これも言葉遊びで算出した
τ/w=√1-v2/c2 これをw/τに代入してみよう
w/τはτ/wの逆数だからローレンツ因子γになるよね
だから(mc)2=(γmc)2-(x/τ×mc)2 になっちゃう
もうひとつ数字の言葉遊びをしてみよう
x方向(三次元空間だね)の速度は距離x/固有時間τだね
これを数式で表すと速度=x/τ
分母・分子に同じ数字を掛けても値は変わらないんだから
分子・分母にwを掛けてみよう
速度x/τ = xw/τw = w/τ×x/w = γx/w
単純な計算だけど書くと一見複雑に見えちゃうね
wはct ということはγx/w=γx/ct=γ1/c×x/t
x/tは三次元では速度(v)だよね
だからx方向の速度は
γ1/c×x/t = γ1/c×v = γv/c
ってことになる
さあ この数字の言葉遊びで
質量とエネルギーの等価性を考えてみよう
E=mc2 Ⅰ
前回に書いた数字遊びで
もう一度運動量の式を書いてみよう
時間軸方向の運動量をPy
空間方向の運動量をPxとするよ
時空上の運動量は (τmc)2=(wmc)2-(xmc)2
これをτ2で割ると (mc)2=(w/τ×mc)2-(x/τ×mc)2になる
w/τはγ x/τはγv/cであらわせるんだから
(mc)2 = (γmc)2-(γv/c×mc)2 = (γmc)2-(γmv)2
になっちゃう
だから余談になるけど
ぼくたちが使っている運動量の公式P=mv は
どうやらP=γmv っていうのが正解らしいんだ
話を戻して この運動量Pは正確に言うとPxのことだね
ではPy 時間軸上の運動量γmcっていうのはなんだろう
単純に書くためにさっきの式をPx・Pyで書き直してみると
(mc)2=(Py)2-(Px)2になる
この中のPyが知りたいわけだから 式を入れ替えて
(Py)2=(mc)2+(Px)2 ⇒ Py=√(mc)2+(Px)2
⇒ Py=mc√1+px2/(mc)2
という数式を作ってみよう
ここからはぼくには少し自信が無いけど書いてみるよ
なんといってもテイラー展開なんてまるでわかっちゃいないんだから
どうやらmc√1+px2/(mc)2 は展開するとmc+px2/2mc+……
にできちゃうらしい
自分では納得できたんだけど
誰かに説明するのはぼくの手に余っちゃうんだ
だから「ごめんなさいだれか詳しい人に聞いたください」
と言って逃げちゃうことにするよ
ただ この部分を通らないと話が先に続かないから
そんなもんだと思っていて
E=mc2 Ⅱ
ここまで書いてきて不思議なことが一つ
どこを見たってE(エネルギー)って単語が
出て来ないんだよね
だから無理やりEを引っ張り出してこよう
Pxは三次元 ぼくたちの世界の運動量のこと
だからいちいちxを付けずにPってことにしよう
運動量の求め方はP=mv(正確にはP=γmv) だね
一方 運動エネルギーの求め方はE=1/2mv2
そうなるとE= 1/2P×v = P2/2m になる
さっき書いたmc√1+px2/(mc)2 を展開したmc+px2/2mc+……
このpx2/2mc ってp2/2mをcで割っただけだって思わない?
だったら 両辺にcを掛けてみよう
出てくる計算式は
Py=mc√1+px2/(mc)2にcを掛けたPyc=mc2√1+Px2/(mc)2
それを展開するとmc2+Px2/2m……
となってエネルギーを表す式になる ってことらしい
ここでつまらない疑問を書いちゃうと先に進まないから続けるね
(たぶん あくまでもぼくの知識不足が原因の疑問だろうから)
Pyは時間軸(y軸)方向の運動量
Pxは空間軸(x軸)方向の運動量
Pxが空間エネルギーを表すとなると
Pyは何を表すんだろう
単純に考えると時間エネルギーって言葉が出ちゃうけど
それがどんなものか
たぶん誰も知らないと思うんだ
だから 考えられるとしたら
質量(物)の持っている全エネルギーをcで割ったものが
Pyだとしたらつじつまが合うんだよね
三次元空間で使われるエネルギーと
時間方向で使われるエネルギーを足したものが
質量の全エネルギーってこと
だからPyc=mc2√1+Px2/(mc)2は
=Eってことになるんじゃないかな
ふう
だいぶE=mc2 に近づいてきたね