古典物理学
古典物理学の完成形と言われるものは
やはりニュートン力学とマクスウェルさんの電磁気学
勘違いされることも多いけど
古典物理学の対比として現代物理学って使い方は
しないらしいよ
もし使うのなら
20世紀以降の物理学の考え方として
量子論・相対論を含んだ取り組みのことを
指す場合があるみたいだけど
学校で習う物理学なら『原子物理』ってことかな
古典物理学と対比されるものとなれば
量子物理学ってことらしい
だから 相対論は正確には
古典物理学の範疇って分類されている
特殊相対性理論は電磁気学を補完する理論
一般相対性理論は重力(万有引力)について
ニュートン力学を補完する理論 って
ことなのかな
実際のところ
ぼくたちの日常で目にする事象は
古典物理学でほとんどの部分が説明がつくよね
だけど 科学・技術の進歩に伴って
実験装置や観測の精度が上がってきちゃった
それまでは調べることの出来なかったものが
観測できるようになってきたんだ
日常とその奥にある現象
古典物理学だけじゃ説明できない現象が
出てきちゃったってことなんだろうね
力学
唐突な疑問だけど 物理学ってなんだろう?
ぼく流の解釈(偏見?)で考えると
実際に起こっている自然現象を解明する学問
そういう感じなんだけど
では 自然現象ってなんだ?
世の中すべてのもの(存在)の成り立ちと法則
それら全部のことなんじゃないかな
その中でも 特に物理学の特分野は
法則を見つけるってことだろうね
観測された事実の中から基本となる要素を見つけ出し
その法則を だれにでも伝わる数学という言語で表す
それが物理学なのかもしれない
言い換えれば
『因果関係』を見つけるってことかな
だから物理学の基本は『力学』が中心になっちゃう
現代のぼくたちが考えると力学で出てくる名前は
『ニュートン力学』(古典と呼ばれるけど)と
最先端を走る『量子力学』が有名だね
だから ニュートンさんとか
ボーアさん・シュレティンガーさん ハイゼンベルグさん
かれらが力学(現代)の生みの親みたいに思っちゃう
だけど 『物理学』 特に『力学』の生みの親として
出てくるのはガリレオさんだろうと思うんだ
西欧では キリスト教全盛の
科学の空白期間があったにしても
ガリレオさんが出てくる16世紀頃までの自然科学の研究は
想像や思索(思惟ってやつかな)で解明するものだという
それこそアリストテレスさん流の方法をとっていたみたいだから
現代のように実験・観測されたデータを解析して
それを数学的に表現するという
現代の物理学の基本の考え方が出来上がったのは
ガリレオさんのおかげだった と言えるんじゃないかな
なんといっても当時まだキリスト教全盛だったもんね
その中で
「それでも地球は動いている」なんて
とてもじゃないけどぼくには言えないもの
ガリレオさんの考え方の基本としてあったのが
「自然という書物は数学という言葉で書かれている」
って有名な言葉だね
その後 ニュートンさんがまとめた運動の3法則で
力学(古典)は完成したってことなんだ
もっとも 原子のレベルの観測ができるまでは
という条件付きだけど
電磁気学
物理学のもう一つの雄 『電磁気学』
ぼくの知っているかぎりじゃ
力学 もしくはそれに類する(日本では)名前のついていない
唯一の物理学の分野じゃないかな
これも歴史を遡れば古いよね
学問として出てくるのはコハクの摩擦という
ギリシア時代から発見されていた静電気なんだろうけど
太古の昔から人間は『カミナリ』を見て
電気のことは知っていたはずだもの
(それがなにかは知らなくても)
もっとも 前に書いているように
電気って言うものは磁気の一種
とも考えられていたみたいだけど
物理学(古典)の基礎となる
ニュートン力学とマクスウェル方程式
ニュートン力学が発表されたのが1687年
マクスウェル方程式が発表されたのが1864年
歴史の中で200年が長いのか短いのかは疑問だけど
同じような時代に出てきているような気がするね
そして そのふたつの概念によって ほぼ自然現象
少なくとも その当時観測ができる地球上の物理現象は
説明できるってことになったわけだ
古典力学と古典電磁気学の矛盾
ニュートンさんとマクスウェルさんのまとめ上げた
力学と電磁気学で物理現象が説明できる
めでたしめでたし だったはずなんだよ
ところが 問題が起きちゃった
これまでしつこいぐらいに書いてきた
エーテルの検証実験がその原因なんだよね
光は波じゃないか? ってところから
波だったらそれを伝える媒質がいるはず ってことで
エーテル検証が行われていった
結果として エーテルに対しては
否定派と肯定派が出てくるんだけど
光の速度の検出実験の結果
動いているはずの地球上からどの方向に光を発射しても
その速度が変わらないという事実が出てきたんだ
この事実は 困ったことを提示しちゃったんだよ
力学の指針となるニュートンさんの運動方程式
この方程式を導き出す大前提
ニュートンさんが基礎として置いたのが
ガリレオさんの打ち立てた原理だったんだ
ガリレオさんの原理っていうのは
『ガリレオの相対性原理』
『ガリレオ変換』
この2つだね
『ガリレオの相対性原理』 っていうのは
特殊相対性理論でもおなじみの
いかなる『慣性系』においても
物理法則は同じである ってやつ
『ガリレオ変換』は
違う速度の慣性系の間の速度差を
観測者のいる観測系に合わせて変換するという
速度の合成則 ってやつ
数式を使わずに言葉で書くとややこしいな
相対論でよく出てくる
列車の中で投げられたボールは
駅にいる人から見ると
ボールの速さ+列車の速さに見えるよ
ってことだね
ニュートンさんの第二法則
物の運動状態の変化(時間変化に伴う)と
物に作用する力の関係を示した運動方程式を
違う慣性系の間で成立させるために
ガリレオ変換はあるんだよね
この変換をしなければ
ガリレオの相対性原理が成立しなくなっちゃう
駅の中でキャッチボールをしている人の投げるボールと
列車の中で投げられるボールで
ニュートンさんの第二法則(物理法則)が同じである
そういうことにするためには
ガリレオ変換が絶対必要ってことになるんだ
では 電磁気学ではどうなんだろう?