なぜか経済学

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ゲームの理論

また唐突に新しい概念を

書こうとしているね

こんなことばかりやっているから

いっこうに先に進まないって

困ったもんだ

『ゲームの理論』って

聞いたことないかな?

経済学をかじっている人なら

現代の経済学の主たる研究課題になっているから

知っている人も多いかもしれない

この理論も

1944年生まれってことだから

まだまだ若い理論なんだ

ノイマンさん(数学者だよ)

モルゲンシュタインさん(経済学者)が

共同で発表した論文が

初めだって言われているね

ノイマンさんは

ありとあらゆる分野に

顔を出している超天才だから

人によって思われている分野が

違うだろうけど

数学の『モンテカルロ法』

物理学だと量子力学

現代のコンピュータの基本構成もそうだし

天気予報の数値的解析etc と

本当にあらゆる分野で活躍しているんだ

日本ではやはり

マンハッタン計画(原爆だね)の

主要人物として有名だね

で ノイマンさんが

経済学の分野に手を出したのが

『ゲームの理論』

戦略と戦果の関係を

数学という言語で

表そうとした理論なんだ

このゲームの理論

書き出すとそれこそ膨大な量になるし

若い理論だから

日進月歩で変化しているんだよね

だから今回は

ものすごくアバウトなはなしで

終わるつもりだよ

余談だけど

ぼくがゲームの理論を

専攻していたのは

45年以上前のはなし

(一応卒論はゲームの理論に関してなんだ)

その時代のゲームの理論は経済学界では

一部の学者の間でしか

研究されてなかったんだよな

ゲームの理論って?

ゲームの理論は

利害が一致しないプレーヤーの間で

自分の利得を最大にできる

『戦略』はなにか という

研究する学問

種々の戦略の内の

選択された戦略の結果

どういった利得が得られるのか

ということの研究ってことだね

自分の利益を最大にするための

最適な戦略はなにか?

最適な戦略は

どうやれば導き出されるのか?

世の中の複雑な絡み合いの中では

単純に相手を叩き潰せば最大の利得が得られる

ってことにはならない

そのうえ

ゲームが単純に敵味方だけで行われる

そういったものでもないしね

まだあるよ

ゲームがその時

一回だけのものなのか

何度も続いていくのか

利得を得るのが

どの時点なのか

(今なのか将来なのか)

なんていうのも出てくるんだ

「損して得取れ」

なんて使い古された

警句もあるぐらいだもんね

くだらない例え

論点がずれているかもしれないけど

たとえば仕事で

(仕事でなくってもいいけど)

得意先に車で行ったとしようよ

路上(駐車禁止)に車を止めるのか

有料駐車場に止めるのかを考えてみてよ

駐車場代を1000

としてみよう

駐禁で捕まる確率が

20回に一回(5%だね)としてみるね

駐車違反が反則金10000円

単純計算だと

路上駐車をする方が

得するような気がしないかな?

路駐するか 駐車場に入れるか

今戦略は2つ

さあ どうするのが

最適戦略だろう?

その時一回だけの訪問なのか 

定期的に訪れる場所なのか 

自分の置かれた状態 

社用車なのか

個人のものなのか 

車にロゴがついているのか 

手持ちのお金と経費 

自分の気持ちetc

考慮に入れるファクターは

山のようにあるよね

その問に

数学的な答えを出そうとする学問だって

考えてもいいかもしれないよ

もっとも

駐車違反はだめだけど

ゲームの理論と生物学

イギリスの生物学者に

メイナード=スミスさんって人がいる

生物学の方にはまるで知識がないから

生物学者の名前なんて

ダーウィンさんとか

ファーブルさんぐらいしか

知らなかったんだけど

メイナード=スミスさんの名前は

なぜか知っていたんだよね

もっとも生物学者とは

知らなかったんだけど

今回調べてみて分かったんだけど

スミスさんの『ESS理論』は

生物学にゲームの理論を導入した

ってことになっている

だけど ぼくの中では

ゲームの理論という経済学の中で

重要な概念として

ESS理論が教えられたんだよ

生物の進化を

自然選択説で考える場合

利己的なものが生き延びて

それがその種族の特徴になるはず

なんだけど

そのことに

待ったをかけたのが

『利他的行動』を表す生物が

数多く観察されたからだったよね

自然選択説の考えだと

個体は利己的でないと

生き延びられない

だけど利己的な個体の集団だと

種としての存続が難しくなる。

一方 個体が利他的な行動を中心とする集団は

考えるまでもなく

すぐに全滅しそうだね

今日を生き延びなければ

明日が来ない っていうのと

明日が無い今日に希望は無い という

究極の選択ってやつ

種として歴史を生き延びていくために

そのバランスをどうとればいいのか

そこのところを合理的に説明するために

『ゲームの理論』は

うってつけだったんだ

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